「J1初参戦→残留」のキーワードは、指揮官のサッカーを信じられるか。
もっとも、目の前で1-3という試合を見せられたからといって、松本への期待感が急速に萎んだわけではない。
その理由は3つある。
ひとつは、セットプレーや終了間際のパワープレーなど、彼らがJ2でも武器としていた肉弾戦が、J1でも十分に通用していること。実際に柏戦でも、終了間際に飯田を前線に上げて迫力あるアタックを展開し、90+1分の阿部吉朗のゴールにつなげている。
J1の舞台で流れのなかから崩すのは、戦力的に恵まれない昇格組にとっては、松本に限らず難しいことだ。反町監督もそうした状況を前提にしながら、足りないものには目をつぶり、ストロングポイントの質をより高めていくことに注力している印象を受けた。
ふたつ目は、オビナの存在だ。
堅守速攻をベースとするチームにおいて、彼は十分に武器となる1トップである。柏戦でも鈴木大輔、エドゥアルドの両センターバックに対し、後方からのロングボールをしっかりと足もとに収めるシーンが目についた。この安心感は、攻守の切り替えを生命線とする松本のようなチームにとっては大きい。
J1のレベルに慣れ、守備にある程度のリズムが生まれれば、攻撃に転じた際に2シャドーがオビナとの距離をもう少し縮められるはず。速攻から前線3枚のコンビネーションで相手守備陣を揺さぶることができれば、敵陣でFKを獲得する回数も増えるはずだ。
そして3つ目は、オビナを含めた多くの新加入選手が、3年の歳月をかけて築き上げた反町監督のスタイルをしっかりと理解し、プレーできていることだ。
前述したとおり、特に守備面ではJ1のレベルにまだ戸惑っている部分はある。だが、指揮官の意図するサッカーを、チームとしてピッチ上で表現できる段階には到達している印象だ。後藤圭太は3バックの中央で強さを見せ、前田直輝やドリバもジョーカーとしての振る舞いを心得ていた。
組織として戦える手応えを得られれば、個々の選手も引っ張られるように成長していく。06年の甲府、09年の山形、12年の鳥栖と、「J1初参戦→残留」を勝ち取るうえでの最大のキーワードは、「指揮官のサッカーを信じられるか」にある。その点において、松本にブレはない。
その理由は3つある。
ひとつは、セットプレーや終了間際のパワープレーなど、彼らがJ2でも武器としていた肉弾戦が、J1でも十分に通用していること。実際に柏戦でも、終了間際に飯田を前線に上げて迫力あるアタックを展開し、90+1分の阿部吉朗のゴールにつなげている。
J1の舞台で流れのなかから崩すのは、戦力的に恵まれない昇格組にとっては、松本に限らず難しいことだ。反町監督もそうした状況を前提にしながら、足りないものには目をつぶり、ストロングポイントの質をより高めていくことに注力している印象を受けた。
ふたつ目は、オビナの存在だ。
堅守速攻をベースとするチームにおいて、彼は十分に武器となる1トップである。柏戦でも鈴木大輔、エドゥアルドの両センターバックに対し、後方からのロングボールをしっかりと足もとに収めるシーンが目についた。この安心感は、攻守の切り替えを生命線とする松本のようなチームにとっては大きい。
J1のレベルに慣れ、守備にある程度のリズムが生まれれば、攻撃に転じた際に2シャドーがオビナとの距離をもう少し縮められるはず。速攻から前線3枚のコンビネーションで相手守備陣を揺さぶることができれば、敵陣でFKを獲得する回数も増えるはずだ。
そして3つ目は、オビナを含めた多くの新加入選手が、3年の歳月をかけて築き上げた反町監督のスタイルをしっかりと理解し、プレーできていることだ。
前述したとおり、特に守備面ではJ1のレベルにまだ戸惑っている部分はある。だが、指揮官の意図するサッカーを、チームとしてピッチ上で表現できる段階には到達している印象だ。後藤圭太は3バックの中央で強さを見せ、前田直輝やドリバもジョーカーとしての振る舞いを心得ていた。
組織として戦える手応えを得られれば、個々の選手も引っ張られるように成長していく。06年の甲府、09年の山形、12年の鳥栖と、「J1初参戦→残留」を勝ち取るうえでの最大のキーワードは、「指揮官のサッカーを信じられるか」にある。その点において、松本にブレはない。