“清算王”バルトメウの罠にはまったメッシ「怒りに任せて判断を誤った」【現地発】

カテゴリ:メガクラブ

エル・パイス紙

2020年09月02日

望むものは何でも与えてきたメッシが自らを否定していることに我慢ならない

 しかしこうした会長のやり方は、敵味方問わず、周囲の人間を困惑させた。しかも“清算王”と化した彼は気に食わない者はクラブから追い出し、残った者もその混乱の犠牲となっている。
 
 ただファンも盲目ではない。こうした状況を目の当たりにして、多くの者はメッシが出て行くことに理解を示している。ただメッシが判断を誤ったとすれば、それは怒りの感情に任せて、バルトメウの背後にバルサという13歳で入団して以来、一貫してプレーし続けてきた組織があることを見過ごしてしまった点だ。
 
 一方、バルトメウの私怨も深い。これまで望むものは何でも与えてきたメッシが自らを否定していることに我慢ならないからだ。
 
 いずれにせよ、ブロファックスを送るというぶしつけなアクションをとったことで、メッシはバルトメウの罠にはまってしまった。年が明ければ他のクラブとの交渉が解禁となり、2021-22シーズンからフリーでの移籍が可能となるのに、まるで出口の見えない袋小路に入り込んだかのようだ。ファンが支持するメッシは退団を決意し、その逆のバルトメウは地位に居座り続ける。バルサのパラドックス的体質も事ここに至れりである。
 
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
翻訳●下村正幸
 
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙のコラムを翻訳配信しています。
 
 
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