メッシの絶望と戦友たちの危機――高齢化と高年俸化が進むバルサの行く末【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年08月19日

バルサとメッシは一体どうすればいいのか?

DFリーダーのピケはバイエルン戦後に退団を示唆した。(C) Getty Images

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 しかも厄介なのはその多くが長期契約を結んでいることだ。毎年一方的に契約を解除できるオプションが不随しているメッシを除いて、最短がルイス・スアレスの2021年で、ピケが22年、ブスケッツは23年、グリエスマンとジョルディ・アルバは24年までだ。

 そのルイス・スアレスにしても一定の出場試合数を満たせば、もう1年自動的に延長できるオプションが盛り込まれていることを自ら明かしており、当然彼の希望は契約を全うすることだ。唯一ピケがバイエルン戦後、退団をほのめかす発言したが、そもそもが高給取りのベテランの受け入れ先を探すのは、決して簡単なことではない。

 それはメッシも同様だ。前述の退団条項については期限となる5月31日までに態度を示さず、そのまま少なくとも来シーズン終了までバルサでプレーすることになったが、それとは別にクラブが契約延長(1年契約プラス1年延長オプション)を持ち掛けるも、話し合いは凍結状態にある。メッシの命を受けた父親で代理人のホルヘ・メッシが交渉にストップをかけたからだ。

 とはいえ、仮に退団することになっても、手取りで5000万ユーロ(約62億5000万円)を超える年俸を負担し、なおかつメッシの要求を満たす競争力を持ち合わせたクラブがこのコロナ禍で現れるとは考えられない。かといって同様の理由で、深刻な資金難に陥っているバルサが、メッシの希望するCL奪還に向けたプロジェクトを新たに立ち上げることも極めて困難な状況だ。

 ではバルサとメッシは一体どうすればいいのだろうか。クラブの関係者がこう証言する。

「新たにチームに来る監督がまずすべきことは、メッシと腹を割って話して、去就を心配する必要がないことを伝えることだ。ただそれは彼だけが持つ特権だ。他の選手はもっと働かなければならない。チームが変わるには当然、メッシの理解が必要になる」

 ここでクラブ関係者がいうその他の選手とはバイエルン戦で90分間通じて24回(そのうち9回は自陣からのパス)しかボールに触ることができなかった親友のスアレス、さらにはピケ、ジョルディ、ブスケッツといった面々である。
 
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