メッシの絶望と戦友たちの危機――高齢化と高年俸化が進むバルサの行く末【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

エル・パイス紙

2020年08月19日

バイエルン戦のスタメンの平均年齢は29歳329日

バイエルンに惨敗を喫し、うなだれるメッシ。(C) Getty Images

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「レオのサッカーに関する知識量は驚異的なものがある。プレーすることにしか興味がないように見えるがとんでもない」(ホルヘ・サンパオリ政権時代のアルゼンチン代表のチームスタッフ)

「レオはサッカーを見るだけでなく、言語化する能力にも長けている。ピッチで何が起こっているかを瞬時に把握し、弱点を探り当ててしまう。彼を指導する監督は、見掛け倒しでは通用しない」(バルセロナのテクニカルスタッフ)

 そのサッカーに対する深い見識について周囲の人間がこう賞賛するリオネル・メッシは、今年2月の時点で「いまのままではチャンピオンズ・リーグ(CL)のタイトルまで届かない」と警鐘を鳴らしていた。ラウンド・オブ16第2レグでナポリを退けた(3-1)後も、その表情は晴れないままだった。チーム状況、キケ・セティエン監督の修正力を考えれば、バイエルン・ミュンヘンを下してベスト4に進出するのは夢物語だと10番は悟っていたのだ。

 結局、メッシの懸念した通り、バルサは試合に敗れた。しかも2-8という歴史的惨敗でだ。選手たちの動きは総じて重く、セカンドボールの争奪戦でも後手を踏み続けた(前半のファウル数はバルサの3に対し、バイエルンは12、前・後半トータルでは13対22)。この一戦でのバルサのスタメンの平均年齢は、29歳329日だった。ベテラン揃いのチームが残酷なまでに“ビタミン”不足を露呈したのだ。

 もはや戦力の刷新は待ったなしの状況にあるが、前監督のエルネスト・バルベルデの人心掌握術を持ってしても手を焼いたチームである。実行に移すのは並大抵のことではない。

「選手たちはチームの競争力が失われていると嘆いているが、それは彼らの責任でもある。戦力と照らし合わせて獲得したい選手をリストアップしても、彼らの高年俸が足かせになって動くに動けないんだ」

 クラブ内部からはこんな不満も漏れ伝わる。実際、バルサのトップチームに所属する選手の年俸総額は欧州のクラブで最高の3億9200万ユーロ(約490億円)。しかもそのうち平均年齢31.8歳のメッシ、アントワーヌ・グリエーズマン、ルイス・スアレス、セルヒオ・ブスケッツ、ジェラール・ピケ、ジョルディ・アルバの6選手に支払っている年俸だけで全体の70パーセント近くを占めている。

【動画】コウチーニョに8点目を決められ、ブチギレるバルサベンチ
 

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