夏のウインドーは8月16日まで。西村強化部長は 「補強はまだ終わりではありません」
とはいえ、前述の通り、水戸はリーグ最少レベルの強化費で運営しているチーム。それは今季も変わっていない。その中でふたりを獲得する資金を調達するのは簡単ではなかったはず。西村強化部長はこう説明する。
「伊藤槙人の違約金があったからです」
昨季守備のリーダーに育った伊藤は今季もチームに抜群の安定感をもたらし、リーグ最少失点のチームの中で圧倒的な存在感を示してきた。しかし、6月末にJ1の横浜F・マリノスへの移籍が決定。チームにとって大きな痛手となった。だが、そこで立ち止まることはできなかった。伊藤の移籍を無駄にしないためにも、入ってくる違約金を最大限に生かそうと西村は動いたのだった。
「正直なところ、伊藤の移籍は想定外でした。でも、彼を移籍させなければ、ふたりを獲得することはできませんでした」
「伊藤槙人の違約金があったからです」
昨季守備のリーダーに育った伊藤は今季もチームに抜群の安定感をもたらし、リーグ最少失点のチームの中で圧倒的な存在感を示してきた。しかし、6月末にJ1の横浜F・マリノスへの移籍が決定。チームにとって大きな痛手となった。だが、そこで立ち止まることはできなかった。伊藤の移籍を無駄にしないためにも、入ってくる違約金を最大限に生かそうと西村は動いたのだった。
「正直なところ、伊藤の移籍は想定外でした。でも、彼を移籍させなければ、ふたりを獲得することはできませんでした」
不測の事態に屈することなく、それを生かしてさらに力強くチームを前進させる。西村強化部長の強い意志がふたりの獲得を実現させた。また、7月19日には湘南ベルマーレからレレウの獲得を発表。さらに攻撃のオプションが増えることが予想される。
7月19日に開いた夏のウインドー(第2次登録期間)は8月16日まで続く。「主力の流出も含めて、まだ何が起こるか分からない」と西村強化部長は言う。そして、強い口調でこう続けた。
「補強はまだ終わりではありません」
さらに強くなるために、打てる手をすべて打つ。西村強化部長の揺るぎない信念が水戸の歴史を変えていく。
取材・文●佐藤拓也(フリーライター)