• トップ
  • ニュース一覧
  • 英国誌記者が“20冠”に想う。「アザディでの90分間にアントラーズの哲学が凝縮されていた」

英国誌記者が“20冠”に想う。「アザディでの90分間にアントラーズの哲学が凝縮されていた」

カテゴリ:Jリーグ

マイケル・プラストウ

2018年11月13日

誠実さと信念が、常にその根底にあった

常にサポーターとともに歩んできた25年間、そして掴んだ20冠。ファミリーとしての結束力と一体感に疑いの余地はない。(C)Getty Images

画像を見る

 ブラジルのフットボール界とアントラーズを結ぶコネクションは絶大で、Jリーグへの参入を見送った強豪・本田技研から何人かの優秀な日本人選手が加入したことも進化の礎となった。どちらも、ジーコの存在あればこそだ。

 その後のアントラーズは、きわめて重厚な歴史を刻んだ。1993年のサントリーシリーズ(第1ステージ)で優勝を飾ってからというもの、勝者のメンタリティーを少しずつ鍛え上げ、積極性と安定感が高次元で融合するアントラーズ・ブランドを確立させたのである。

 この25年間、有望な若者たちはこぞって憧れであるアントラーズの門を叩き、クラブは次から次へと後進を育て、勝者のメンタリティーを継承させてきた。10万人のアザディ・スタジアムで、臆せず、焦らず、攻守両面で揺るがない盤石な戦いぶりを見せたアントラーズの選手たち。あの90分間に、クラブの哲学が凝縮されていたといっても過言ではないだろう。

 
 もちろんジーコだけではなく、アントラーズ首脳陣による一貫したビジョンも評価しなければならない。時代によって多少の変化はあったが、ほぼブレることがなかった。レオナルドやジョルジーニョ、さらには2000年のベベットなど大物選手を連れてくる時代を経て、長期的な強化は、大物ブラジル人監督を招聘することで具現化されていった。攻撃的なスタイル、外国籍選手の活用法、若手の抜擢登用など、代名詞と呼べるものはひとつやふたつではない。誠実さと信念が、常にその根底にあった。

 巧みな経営に加え、クラブハウスやアカデミーなど環境整備に惜しみなく資金を投じ、先を見据えたマネジメントを絶やさない。チームやクラブ関係者だけでなく、サポーターを含めたファミリーとしての一体感も厚みを増していった。移籍したがる選手はきわめて少ないと感じるし、一度海外へ旅立った選手の大半が帰還を果たしているのも興味深い。柳沢敦、小笠原満男、中田浩二、最近では内田篤人がそうだ。心の底からファミリーを愛している。
【関連記事】
【セルジオ越後】10万アウェーで悪者になれる鈴木の度胸は大したもの。近未来のA代表入りを予感させるのは…
「鹿島は揺らがなかった」「Kリーグの不振は偶然ではない」鹿島のACL制覇を韓国メディアも称賛!自国リーグと比べる声も
西大伍の投稿がサポーターに大反響!! ACL初制覇の喜びに鹿島アントラーズの選手たちが勝利の記念写真!
「美しすぎる!」「まるでK-POPアイドル」韓国女子代表のビーナス、イ・ミナがまさかの制服姿で京都旅行!
平愛梨がまさかの“仮装”で夫・長友佑都に大変身!「似てるな」「俺の代わりいけるわ」と本人も衝撃!?

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ