【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|東福岡編

カテゴリ:高校・ユース・その他

平野貴也

2014年07月07日

攻守両面でコンビネーションを高められれば、優勝争いにも加われるはず。

今シーズンはキャプテンとしてチームを率いる中島。持ち前の攻撃センスをいかに組織の中で生かせるかが今後の課題だ。 (C) SOCCER DIGEST

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 現状でもペースを握る試合では大量得点を期待できるが、リーグ上位あるいはタイトルを狙うためには安定感が必要だ。優れた個が存在するだけに、チームワークの向上は今後の大きなポイントになるだろう。
 
 CFの木藤も名古屋U18戦を振り返って、「良い時は少ないタッチでパスを回せるけど、流れが悪くなると前線が孤立したり、ひとりで勝負を仕掛けたりして奪われる。もう少し、練習から連係を磨きたい」と、コンビネーションの向上を課題に挙げた。
 
 一方、守備面にも課題が浮かび上がっている。名古屋U18戦では一度相手に傾いた流れを引き戻すのに時間がかかり過ぎ、2失点後の終盤に1点を奪い返したが追いつけなかった。競り合いに強い加奈川凌矢、鋭いカバーを見せる小笠原佳祐といったDF陣の能力は総じて高く、Jクラブ相手にも個で大きく劣ることはない。
 
 しかし、名古屋U18戦では森重監督が「前でプレスをかけ切れていないから、後ろが振り回される。だから最終ラインがふたつも警告を受けた」と話したとおり、中盤から後手を踏む場面が多かった。つまり、攻撃陣がどれだけ後方の手助けをできるかが改善ポイントと言える。
 
 右アタッカーの増山は、リーグ戦でのここまでの戦いを振り返り、「攻撃面や個々の部分ではJユース相手にもやれるという手応えはある。でも、相手が強くなると失点が増える。中盤の押し上げやプレスバックの面で運動量が足りていない部分がある。やっぱり、チームがひとつになって全員で守備をする、攻撃をするのが大事。そうすれば、失点しても取り返す攻撃、攻撃陣を信じて我慢してゼロで押さえる守備という一体感が出てくると思う」と、攻守両面にわたるチームワークの重要性を強調した。
 
 シーズンが始まっているとはいえ、高体連のチームは春から夏にかけては選手の能力を伸ばしたり、様々な組み合わせを試したりして、完成度よりもチーム力の底上げに力を注ぐ傾向にある。東福岡も攻守ともに連係面の向上が命題だが、そのぶん今後の伸びしろは大いに残されている。優れた個々が組み合わされば、昨シーズンのように優勝争いに加わることも十分に可能だ。
 
取材・文:平野貴也(フリーライター)
 
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