東福岡の右SBが赤丸急上昇中!プロスカウトを唸らせる中村拓海とは一体、何者なのか

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2018年07月17日

赤い彗星で抜群の存在感を見せている中村の卒業後の進路は…

インターハイでは優勝候補のひとつに挙げられる東福岡。日本一を成し遂げるためには中村の活躍が必要不可欠だ。写真:安藤隆人

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 ビルドアップの際に中盤の底に入り、スペースをカバー。そして、ボールを奪うだけでなく、ボールを受けて、長短のパスで攻撃の起点になる。特に相手ディフェンスラインの裏に落とすフィードは、タイミングと質が抜群でチャンスを生み出す上で欠かせない。

 加えて、「彼はトップクラスの陸上選手にもなれると思う。それくらいスプリント能力と持久力がずば抜けていて、上下動の質は非常に大きな魅力のひとつ」と森重潤也監督が認める運動能力を有する。ベースとなる守備、攻撃参加、そしてビルドアップとマルチな役割を持つ、ハイスペックなサイドバックと言えるだろう。

 14日に行なわれた高円宮杯JFA U-18プレミアリーグWEST・9節の福岡U-18との”福岡ダービー”においても、会場となった東福岡のグラウンドには多くのJクラブのスカウトが眼を光らせていた。

 右サイドバックでスタメン出場した中村拓海は、時折中央に入り込んでパスを散らしてらしさを発揮。迎えた後半は効果的な攻め上がりから、バー直撃のシュートを終盤に放つなど、尻上がりに調子を上げていった。

 チームは4-1の逆転勝利。自身はゴールに絡むことはなかったが、やはり特別な力を持つ選手であることを印象づけた。

「自分のメインポジションはSB。攻撃的SBとしてアシストをもっと出来るようにしたいし、世界のSBは得点も決めているので、そこも増やしていきたい。走力には自信があるので、もっといろんなところに顔を出して、守備の際に戻るスピードも上げたい。このポジションはセカンドボールを拾うことも大事な役割ですし、兄には守備面で予測などよく指摘されてきましたから、そこをもっと改善したいです。サイドにいる僕は、全体が一番見えているのでラインコントロールをもっとやっていきたい」

 赤丸急上昇の右SB・中村拓海。猛烈な勢いで始まった争奪戦はどのような決着となるのか。3週間後には夏のインターハイも控えるだけに、彼の動向からますます目が離せない。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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