「獰猛さ」と「冷静さ」を併せ持つフランクフルト

今シーズン、最大の驚きとなったフランクフルト。好調なチームを支えた長谷部は、残り5試合でも重要な役割を担う。そして、バイエルン行きが決定したコバチ監督は、大きな置土産を残すことができるか。 (C) Getty Images
そんなレバークーゼンと30節で対戦するのがフランクフルトだ。こちらは今シーズン、最もセンセーショナルな活躍を見せているクラブと言える。昨シーズンは守備の堅さこそあったが、攻撃は勢い任せという印象が強かった。
それが今シーズンは、流れるようなコンビネーションから素晴らしいゴールを何度も決めているのだ。長谷部誠も、「みんなが同じアイデアを持ってプレーできている」と、手応えを感じている。
ケビン=プリンス・ボアテングをはじめ、どちらかというと“クセモノ”が多いのだが、ニコ・コバチ監督は見事な手綱捌きでチームを掌握した。
「積極的」を超え、「獰猛さ」さえ感じさせる激しいプレスで相手をどんどん追い込んでいくのだが、コバチ監督がすごいのは、それだけの攻撃性を呼び起こしておきながら、大事なところでの「冷静さ」も選手に植え付けている点だ。
長谷部は「もちろん戦術とかあるけど、ピッチでは戦わなければならないというのを、監督がかなり言っている。そして、激しくいくけど頭はクールに、というのはずっと言っている」と話していたが、それはどのチームの監督でも口にすることだ。
だが、気持ちが少しでも入り過ぎればコントロールは難しくなるし、コントロールに気がいけば、大事なところで躊躇してしまうものだ。そのあたりを最適なかたちでやってのけるのだから、“絶対王者”バイエルンに引き抜かれたのも不思議なことではない。
この6クラブのなかで唯一、今週の欧州カップ戦(ヨーロッパリーグ/EL)に出場したライプツィヒは、その影響がリーグでの戦いにどう出るだろうか……。
このチームで、今シーズンも素晴らしい活躍を見せているのが、ドイツ代表FWのティモ・ヴェルナーだ。
EL準々決勝で対戦したマルセイユの酒井宏樹も、ヴェルナーの突破力に対しては「速いですよね。他の選手たちには対応できたけど、彼はめっちゃ速い。ちょっと違うんですよね。柔らかさがないというか、機械のような速さなんです」と評していた。分かっていても止められない。しかも、速いだけではなく、シュートも正確だ。
ヴェルナーだけではなく、エミル・フォシュベリ、ナビ・ケイタ、マルセル・ザビツァーらが織りなすハイスピードな攻撃は、ちょっとしたスペースがあると、一気にゴールまで襲い掛かる。
ただ、攻撃にばかり気がいき、中盤のプレスをかいくぐられると、カウンターから失点というシーンも少なくない。それでも、監督のラルフ・ハーゼンヒュットルは常に、勇敢なサッカーで戦い抜こうとしている。
それが今シーズンは、流れるようなコンビネーションから素晴らしいゴールを何度も決めているのだ。長谷部誠も、「みんなが同じアイデアを持ってプレーできている」と、手応えを感じている。
ケビン=プリンス・ボアテングをはじめ、どちらかというと“クセモノ”が多いのだが、ニコ・コバチ監督は見事な手綱捌きでチームを掌握した。
「積極的」を超え、「獰猛さ」さえ感じさせる激しいプレスで相手をどんどん追い込んでいくのだが、コバチ監督がすごいのは、それだけの攻撃性を呼び起こしておきながら、大事なところでの「冷静さ」も選手に植え付けている点だ。
長谷部は「もちろん戦術とかあるけど、ピッチでは戦わなければならないというのを、監督がかなり言っている。そして、激しくいくけど頭はクールに、というのはずっと言っている」と話していたが、それはどのチームの監督でも口にすることだ。
だが、気持ちが少しでも入り過ぎればコントロールは難しくなるし、コントロールに気がいけば、大事なところで躊躇してしまうものだ。そのあたりを最適なかたちでやってのけるのだから、“絶対王者”バイエルンに引き抜かれたのも不思議なことではない。
この6クラブのなかで唯一、今週の欧州カップ戦(ヨーロッパリーグ/EL)に出場したライプツィヒは、その影響がリーグでの戦いにどう出るだろうか……。
このチームで、今シーズンも素晴らしい活躍を見せているのが、ドイツ代表FWのティモ・ヴェルナーだ。
EL準々決勝で対戦したマルセイユの酒井宏樹も、ヴェルナーの突破力に対しては「速いですよね。他の選手たちには対応できたけど、彼はめっちゃ速い。ちょっと違うんですよね。柔らかさがないというか、機械のような速さなんです」と評していた。分かっていても止められない。しかも、速いだけではなく、シュートも正確だ。
ヴェルナーだけではなく、エミル・フォシュベリ、ナビ・ケイタ、マルセル・ザビツァーらが織りなすハイスピードな攻撃は、ちょっとしたスペースがあると、一気にゴールまで襲い掛かる。
ただ、攻撃にばかり気がいき、中盤のプレスをかいくぐられると、カウンターから失点というシーンも少なくない。それでも、監督のラルフ・ハーゼンヒュットルは常に、勇敢なサッカーで戦い抜こうとしている。