【2014南関東総体】代表校の強さの秘密を探る|大阪桐蔭

カテゴリ:高校・ユース・その他

森田将義

2014年06月09日

選手同士の良好な関係がチームに好循環を生む。

プリンスリーグ関西で首位の阪南大高(青)を破って出場を決めた。大阪桐蔭は優勝候補の一角に挙げられる存在だ。 (C) Masayoshi MORITA

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​ 今大会だけを見れば、満点に近い出来だった大阪桐蔭だが、昨年の王者として挑んでいるプリンスリーグでは思ったように勝点が伸ばせず、総体予選による中断前までは4位に低迷。選手同士がかみ合わずに永野監督を悩ませていた。
 
 だが、「サプライズ効果を出そうと毎週、Bチームの子をAチームに上げている。Bの奴らにも『俺らにもチャンスがある』と思わせたかった」(永野監督)と競争を促したことで総体予選に入ってから、変化が生まれた。
 
 今大会、高さを活かしたヘディングで「壁」となったCBの坂之上倖輝は、総体前まではBチームに所属していた選手。「急に変わりだした。いつも見ているんだよって接してあげれば、こんなに変わるんだと改めて思いました。加えて、彼に代わって、下のチームに落ちた子は落ち込んで、元気が無かったけど、その姿を見た周りの皆が細かい言動まで見られているということが分かり、ひとつにまとまった」(永野監督)。
 
 頻繁な人の入れ替えは戦術理解のズレを生みかねないが、大阪桐蔭の場合は毎週月曜日に70人の部員全員でミーティングを行ない、Aチームの課題を共有することで問題を解決。加えて、「練習後は練習中にもやりとりができるAチーム同士で話すのではなく、あえてAチームとBチームの選手で『俺らはこういう課題があって、ミスした時はこう言われた』という話をするようにしている」(上加世田)。こうした作業はスタイルのすり合わせだけでなく、選手の関係を良好にするなど、チームの総合力を高めるために重要な意味を持った。
 
 これまで、全国大会での最高成績は2年前の 北信越総体で記録したベスト4。「桐蔭の歴史を塗り替えたい。全国での目標は優勝」(久保田和)という願いも、実現の可能性は十分にある。
 
取材・文:森田将義(フリーライター)

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