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【小宮良之の日本サッカー兵法書】わざわざ相手の土俵に降りて敗れたハリル…言い訳は通用しない

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年12月20日

敗因を人材不足にすり替えようとするが…

普段はともにプレーしない面々が、戦術上の制約を与えられた状態でプレーしたのだから、悪い部分が出るのは仕方がないことだが、それでも韓国戦のプレーは悪すぎた。 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

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 次の中国戦も、攻められることが前提で、攻めることには頭が回っていない。リアクション戦術を採用しているにせよ、「ポゼッションで守る」という発想を完全に放棄し、高さや強さをどう防ぐかに異様なまでの関心を示した。
 
 果たして、守備の部分では的中したとも言えるが、攻撃のコンビネーションは絶望的に乏しかった。つまり、勝っていただけ、だった。そのツケを、実力が拮抗した韓国戦で払うことになったのだ。
 
「これ(韓国戦)を見たら、多くは望めないのは分かるだろう。現時点でのベストメンバーを選んだ」
 
 ハリルホジッチは大敗の理由を人材不足にすり替えようとしたが、スカウティングと採用する戦術に問題があった。自分たちの土俵であるはずのボールプレーをかなぐり捨て、相手の土俵に降りて戦った。負けるべくして、負けたと言うべきだろう。
 
「このチームに関しては、あまり厳しく言わないでほしい」
 
 ハリルホジッチは言った。
 
 残念ながら、「負ければ賊軍」である。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、今年3月にはヘスス・スアレス氏との共著『選ばれし者への挑戦状 誇り高きフットボール奇論』(東邦出版)を上梓した。
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