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【小宮良之の日本サッカー兵法書】バルサのCL大逆転劇も!? 奇跡をも起こせる監督の「言葉の力」

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2017年03月17日

S・ロベルトが監督の言葉をポジティブに受け止められたのは?

言葉は人を奮起させることも、腐らせることもできる。その使い方を心得ている監督は、革新的な戦術よりも大きな武器を持っていると言える。写真は湘南ベルマーレの曺貴裁監督。 (C) Getty Images

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 S・ロベルトはユース時代、得点力のあるMFとして鳴らしていた。ところが、プロになってからはめっきりゴールを挙げることができなくなった。パリSG戦前のセルタとの一戦でも、エリア内でチャンスを得るもコントロールが大きくなり、絶好機を逃している。
 
 チームは大勝したし(5-0)、彼自身も右ワイドのMFとして決して悪くないプレーを見せたが、試合直後の本人は、納得できていなかった。
 
 その時、ルイス・エンリケ監督は彼に近寄って声をかけた。
 
「信念だ。絶対的に信じろ」
 
 S・ロベルトは、これに発奮したという。
 
 あるいは、結果論に過ぎないのかもしれない。しかし、S・ロベルトが奇跡的なゴールをアディショナルタイムに決め、ルイス・エンリケ監督のひと言が原動力になったと明かしていることは、厳然たる事実である。
 
 指揮官の熱さが伝わったということもあるだろうが、やはりタイミングが絶妙だったのだろう。選手自身が「もっと上手くなりたい」と悔しさを抱えている時だったからこそ、ポジティブに受け止められた。
 
 何気ないひと言が、大きなうねりを生み出す。
 
 サッカー監督とは、因果な商売である。
 
文:小宮 良之
 
【著者プロフィール】
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。2001年にバルセロナへ渡りジャーナリストに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写する。『おれは最後に笑う』(東邦出版)など多数の書籍を出版しており、2016年2月にはヘスス・スアレス氏との共著『「戦術」への挑戦状 フットボールなで斬り論』(東邦出版)を上梓した。
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