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鳴り物入りでFC東京入団も出場ゼロで引退…。怪我に泣いた男が波瀾万丈キャリアを経て“敏腕実業家”の成功を掴むまで

カテゴリ:連載・コラム

河野 正

2024年05月16日

中学教諭、モデル業、そして米国留学。“10年掛かっても”の決意

今年1月に行なわれたトライアウト。夢を馳せる数多くの高校生たちが参加した。(C)WithYou

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 05年の秋に契約満了を告げられ、クラブ側で移籍先を探してくれたら徳島ヴォルティスから声が掛かった。しかしひざの痛みに加え精神的にもきつかった2年間を思うと、新天地でも同じ結果になるとの失望感が駆け巡った。「この世界から逃げ出し、苦しみから解放されたい。こんなはずじゃなかった...」というのが本音で、スパイクを脱いで一刻も早く新たな道へ進む決断をした。

 引退後の相談窓口がJリーグのキャリアサポートセンターで、ここにいた高校、大学の先輩である元Jリーガーの重野弘三郎が親身になって助言してくれた。人生設計の最終章を教師と考え鹿屋体大に進んだこともあり、06年4月に横浜市内の公立中学で保健体育の教諭に転身する。

「子どもたちのキラキラした瞳と元気さにパワーをもらい、少し病んでいた心が癒された。今でも教え子とは連絡を取り合っています」

 サッカー部のコーチも担当し、高校時代から志望していた仕事にやりがいを感じる毎日だった。それだけにさらなる欲がわいてきた。「頑張ってプロまで上がれたが、また違う山に登るチャレンジがしたくなったんです」。1年で教員を辞職した。

 次に登る山を模索しつつ、その支度金を調達するためフィットネスクラブや芸能関係の仕事に就いた。モデル業をしていると英語を話すハーフに出会う機会が多くなり、英語をマスターしようと思い立って米国留学を決める。

「元Jリーガーってどうにも居心地が悪く、どこへ行ってもそれを意識しました。金もないのに言い出せず、見えを張らないといけなかった。その鎧を取って裸になれる空間が欲しかったんです。引退後はすぐに手の届く職業を選んだが、今度は10年掛かっても大きな武器になるものを手にしたいという思いが強かった」
 
 日本で勉強した後、ロサンゼルスの語学学校に11年から9か月通ったが、少しも会話が上達しない。友人は英語を話せない留学生ばかりで、現地人と積極的に交流しないと滑らかな英会話はマスターできないと悟った。そこでロサンゼルスの短期大学に入学し、米国人と日常生活を共にすることにした。“10年掛かっても”の決意の表れである。

 体育の授業にサッカーがあり、元プロの中村が次元の違うプレーを披露すると、「なんでそんなに巧いの?」とクラスメイトが声を掛けてきた。これがきっかけで米国人のコミュニティーへ入ることに成功し、英会話も驚くほど達者になった。

 カレッジ生活を送っていると日本とは異なり、大勢の人々が観戦に訪れる大学スポーツの華やかさに衝撃を受けた。「その筆頭格がアメフトで、ここでの莫大な収益が他のスポーツ競技を支えています。ただ、そんな晴れやかな舞台に日本人はほとんどいませんでした。だから知ってもらおう、知れば留学したくなると思い事業を起こすことにしたのです」
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