アウェーチームを苦しませる最高のスタジアム。
話を戻そう。リバプール戦の勝利によって、アプトン・パークでのラストマッチは、どうやら5月7日のプレミアリーグ37節のスウォンジー戦ではなく、FAカップ準々決勝のマンチェスター・Uとのビッグゲームになりそうなのだ。この名高いスタジアムの最後を締めくくるに相応しい対戦である。
私が思うに、きっとこの試合のチケットは争奪戦が必至で、ウェストハムの情熱的なファンたちはスタジアムの一部を記念品として持ち帰るだろう。
ウェストハムは私が子どものころ、初めてフットボールのトレーニングをスタートさせたクラブで、アプトン・パークには特別な思い出がたくさんある。
当時、金持ちたちを除いたほとんどの観客が立ち続けて応援している光景を目にし、自分の目を疑ったが、この時から私はウェストハムのファンになり、シーズンチケットも買うようになった。なによりクラブが生涯ウェストハムファンを大切にし、労働階級のファンにチケットを与え続けている姿勢に好感が持てたものだ。
アプトン・パークはピッチとスタンドの距離が近く、ファンの罵声が聞こえやすく、どんなアウェーチームにもプレーのしにくさを感じさせたイングランドでも最高峰のスタジアムだった。それだけにスタジアムを移転するのはとても惜しいと私は思う。
新たにオリンピック・パークに移転するのは、35000人から54000人へと大幅に増加する集客を考えてもメリットがあり、なにより資金繰りが優先される時代の流れでもある。
しかし、古参ファンの多くは、1904年から使用されてきたアプトン・パークの古き良きイングランド・フットボールの雰囲気に未練を残していくはずだ。
文:スティーブ・マッケンジー
私が思うに、きっとこの試合のチケットは争奪戦が必至で、ウェストハムの情熱的なファンたちはスタジアムの一部を記念品として持ち帰るだろう。
ウェストハムは私が子どものころ、初めてフットボールのトレーニングをスタートさせたクラブで、アプトン・パークには特別な思い出がたくさんある。
当時、金持ちたちを除いたほとんどの観客が立ち続けて応援している光景を目にし、自分の目を疑ったが、この時から私はウェストハムのファンになり、シーズンチケットも買うようになった。なによりクラブが生涯ウェストハムファンを大切にし、労働階級のファンにチケットを与え続けている姿勢に好感が持てたものだ。
アプトン・パークはピッチとスタンドの距離が近く、ファンの罵声が聞こえやすく、どんなアウェーチームにもプレーのしにくさを感じさせたイングランドでも最高峰のスタジアムだった。それだけにスタジアムを移転するのはとても惜しいと私は思う。
新たにオリンピック・パークに移転するのは、35000人から54000人へと大幅に増加する集客を考えてもメリットがあり、なにより資金繰りが優先される時代の流れでもある。
しかし、古参ファンの多くは、1904年から使用されてきたアプトン・パークの古き良きイングランド・フットボールの雰囲気に未練を残していくはずだ。
文:スティーブ・マッケンジー