体重オーバーでレドナップ監督の逆鱗に触れる。
本拠地ロフタス・ロードでいまも語り草となっているのは、昇格1年目のアーセナル戦で決めたスーパーゴールだ。右サイドから中央のスペースに走り込み、後方から縦パスを引き出すと、ここから驚くべき足技で魔法をかける。右足インサイドで撫でるようにトラップしながら、左足を軸に右に半回転して前を向くと、右足アウトサイドの繊細なタッチでDFを振り切り、力強く加速してペナルティーエリアに入ったところから、低弾道の強烈なシュートを右下に突き刺したのだ。テクニックは超絶的、発想は独創的、繊細かつ大胆なゴールだった。
QPRでの幸せな日々も、しかし長くは続かなかった。ウォーノックからマーク・ヒューズを経てハリー・レドナップに監督が代わると、とうとうその逆鱗に触れる。直接的な原因は体重オーバーだった。レドナップの怒りは、短いこの言葉に込められていた。
「3ストーン(ストーンは重さの単位で1ストーン=約6.4キロ)のオーバーウエイトだ」
QPRでの幸せな日々も、しかし長くは続かなかった。ウォーノックからマーク・ヒューズを経てハリー・レドナップに監督が代わると、とうとうその逆鱗に触れる。直接的な原因は体重オーバーだった。レドナップの怒りは、短いこの言葉に込められていた。
「3ストーン(ストーンは重さの単位で1ストーン=約6.4キロ)のオーバーウエイトだ」
13-14シーズンはフルアムとミランをレンタルで渡り歩き、15年夏、完全移籍でベンフィカへ。しかし、このポルトガルの名門でも練習態度を咎められ、いきなりBチーム行きを命じられると、そのままシーズンを終えることになった。2~3年目はジェノアへレンタルされ、ベンフィカの選手として公式戦のピッチに立ったのは、ようやく4年目の18-19シーズンだった。
34歳のターラブトはいま、UAEにいる。アル・ナスルで2年目を迎えたところだ。このまま、中東で選手生活を終えてしまうのだろうか。
ジダンにも喩えられた天才が、それではあまりにも寂しすぎる。QPRがキャリアを代表するクラブでは、あまりにも――。
文●松野敏史
※『ワールドサッカーダイジェスト』2023年10月5日号より転載
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※『ワールドサッカーダイジェスト』2023年10月5日号より転載
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