指揮官がサイドハーフに求める攻守の仕事を完遂した。
この日の本田が素晴らしかったのは、こうした得点に絡む「目立つ仕事」だけではない。これまで通りチームのバランスを考えた、攻守における「目立たない仕事」もしっかりと遂行していたのだ。
【フォーメーション図付き詳細試合レポート】ミラン 2-1 ジェノア
ディフェンスではフォアチェックをはじめ、SBの手前まで戻っての守備ブロック参加、危険なスペースの穴埋め、そしてカウンターを食らった際のプレスバックなどを最初から最後まで遂行。対面したラクサールやG・シウバにほとんど何も仕事をさせなかった。
さらにオフェンスではオフ・ザ・ボールの動きで常に味方にパスコースを提供し、速攻では常に全力のスプリントで前線をフォロー。ビルドアップでもしっかりとボールを収めて、組み立てを機能させていた。
後方に位置する右SBには、相性の良いアバーテが怪我で欠場し、代わってデ・シリオが入ったが、守備でも攻撃でもコンビネーションはすこぶる良好だった。
ジェノア戦の走行距離はチーム最多の11.249km。誰よりも走って攻守を機能させ、さらにほぼアシストと言っていいクロスを供給し、そしてゴールを挙げたのだ。ほぼ文句なしだろう。3試合連続となるフル出場は、ミハイロビッチ監督がパフォーマンスに満足していた何よりの証拠だ。
スタメン出場はこの日で公式戦11試合連続。開幕当初の攻撃的スタイルに見切りを付けて、堅守速攻のサッカーに舵を切った今のミランにおいて、ミハイロビッチ監督がサイドハーフに求めているのは、「守備で高い献身を示しながら、攻撃でも違いを作り出す」という難易度が高く負荷の大きな仕事だ。本田は当初、この4-4-2の右サイドハーフという新たなポジションで、守備でこそ常に及第点以上を叩き出してきたものの、攻撃面に関してはミラノ・ダービー(2月1日)でのアシストなどを除けばなかなか結果を残せずにいた。
しかし、ジェノア戦で本田は、ミハイロビッチ監督がサイドハーフに求める仕事をほぼパーフェクトに遂行。あえて繰り返すが、もっとも見逃せないのは、攻撃と守備のいずれにおいても「目立つ仕事」と「目立たない仕事」をほぼ完璧に両立させ、チームの勝利に大きな貢献を果たしたことだ。
2月21日の次節は、今節にユベントスに1-0で敗れたものの、内容的にはほぼ互角の勝負を演じたナポリと対戦する。レギュラーに再定着して以降では最も強敵との一戦で、本田はジェノア戦で見せたようなハイパフォーマンスを披露できるのか。注目したい。
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
【フォーメーション図付き詳細試合レポート】ミラン 2-1 ジェノア
ディフェンスではフォアチェックをはじめ、SBの手前まで戻っての守備ブロック参加、危険なスペースの穴埋め、そしてカウンターを食らった際のプレスバックなどを最初から最後まで遂行。対面したラクサールやG・シウバにほとんど何も仕事をさせなかった。
さらにオフェンスではオフ・ザ・ボールの動きで常に味方にパスコースを提供し、速攻では常に全力のスプリントで前線をフォロー。ビルドアップでもしっかりとボールを収めて、組み立てを機能させていた。
後方に位置する右SBには、相性の良いアバーテが怪我で欠場し、代わってデ・シリオが入ったが、守備でも攻撃でもコンビネーションはすこぶる良好だった。
ジェノア戦の走行距離はチーム最多の11.249km。誰よりも走って攻守を機能させ、さらにほぼアシストと言っていいクロスを供給し、そしてゴールを挙げたのだ。ほぼ文句なしだろう。3試合連続となるフル出場は、ミハイロビッチ監督がパフォーマンスに満足していた何よりの証拠だ。
スタメン出場はこの日で公式戦11試合連続。開幕当初の攻撃的スタイルに見切りを付けて、堅守速攻のサッカーに舵を切った今のミランにおいて、ミハイロビッチ監督がサイドハーフに求めているのは、「守備で高い献身を示しながら、攻撃でも違いを作り出す」という難易度が高く負荷の大きな仕事だ。本田は当初、この4-4-2の右サイドハーフという新たなポジションで、守備でこそ常に及第点以上を叩き出してきたものの、攻撃面に関してはミラノ・ダービー(2月1日)でのアシストなどを除けばなかなか結果を残せずにいた。
しかし、ジェノア戦で本田は、ミハイロビッチ監督がサイドハーフに求める仕事をほぼパーフェクトに遂行。あえて繰り返すが、もっとも見逃せないのは、攻撃と守備のいずれにおいても「目立つ仕事」と「目立たない仕事」をほぼ完璧に両立させ、チームの勝利に大きな貢献を果たしたことだ。
2月21日の次節は、今節にユベントスに1-0で敗れたものの、内容的にはほぼ互角の勝負を演じたナポリと対戦する。レギュラーに再定着して以降では最も強敵との一戦で、本田はジェノア戦で見せたようなハイパフォーマンスを披露できるのか。注目したい。
文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)