ミラン番記者の現地発・本田圭佑「主力に返り咲いたのは事実。ただ、夏に向けて残留濃厚とは言い切れない」

カテゴリ:連載・コラム

マルコ・パソット

2016年02月10日

本田とクツカの扱いは指揮官の中の“選手ヒエラルキー”を表わしていた。

ウディネーゼ戦で公式戦10試合連続のスタメン出場を果たした本田。しかし、チームは下位相手に痛恨のドローを演じ、本田も守備で奮闘したが攻撃では大きな違いを作れなかった。(C)Getty Images

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 本田圭佑は戦術の中心にも、監督の構想の中にも戻ってきた。つまり紆余曲折を経て、再びミランで主力の座を掴み取ったのだ。
 
 その明確な証拠を、2月7日のウディネーゼ戦で見ることができた。この一戦でシニシャ・ミハイロビッチ監督は、ジャコモ・ボナベントゥーラを起用できなかった。いまのミランにとって絶対不可欠なジャック(ボナベントゥーラの愛称)が怪我で欠場し、左サイドにはポッカリと大きな穴が空いた。
 
 それを埋めるため、本田がいつもの右サイドハーフから左サイドハーフに移り(トレーニングで何度か試されていた)、ユライ・クツカが右サイドに入るというのが、試合前の大方の予想だった。
 
 しかし、ウディネーゼ戦ではクツカが左、本田が右に入った。つまり、2人のうちどちらかを本来のポジションではない場所に置かざるをえない状況で(クツカの本職はセントラルMF)、ミハイロビッチは本田を動かさないことを選んだのだ。
 
「そんなこと、わざわざ強調するほど大きなことではない」と思う方もいるかもしれない。しかし、それは違う。“犠牲”にされたのが本田ではなく、クツカだったという事実は、ミハイロビッチの構想における“選手ヒエラルキー”を如実に表わすものだ。試合前の会見でも、指揮官はこう語っていた。
 
「最初の頃、本田は私が期待したほどのプレーを見せてはくれなかった。しかし、今は好調だね。あと足りないのは、ゴールだけだ。この調子でプレーしてくれれば、彼は常にレギュラーだ」
 
 しかし残念ながら、ウディネーゼ戦の本田とミランは、あまり良くなかった。とくに前半は目も当てられないようなパフォーマンスに終始して1失点し、後半に1点を返したものの1-1のドロー決着。インテル戦パレルモ戦と2試合連続で内容と結果を両立させながらも、またしても停滞を余儀なくされた。3位フィオレンティーナと4位インテルが引き分けたため、6位ミランにとっては上位との勝点差を縮める絶好のチャンスだったが、みすみすそれをフイにしたのだ。
 
 ミランは幸運に見放されただけではなく(ポスト直撃のシュートや敵GKのビッグセーブが何度かあった)、最後まで試合のリズムを変えることができなかった。本田も同様だ。チーム最多の5本のクロスを上げたもののゴールには繋がらず、SBのイニャツィオ・アバーテとの連携もいつもに比べれば精彩を欠いた。
 
 もちろん、長いシーズンの中には何度かこういった試合もある。しかし、ここから順位を上げていきたいならば、下位チームからの取りこぼしは許されない失敗だ。

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