【中村憲剛の欧州サッカー観戦記】何よりも大きかったチェフの加入! しかし、アーセナル優勝への真のキーマンは“あの人”

カテゴリ:連載・コラム

中村憲剛

2016年02月13日

チームの志向に変化をもたらした守護神チェフ。

海外サッカーを長年に渡って見続けている中村憲剛が、アーセナル優勝の可能性を語る! (C) Reona TAKENAKA

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 今シーズンのアーセナルは12年ぶりのプレミアリーグ優勝を狙える位置にいますよね(2016年2月13日現在で3位。首位のレスターとは勝点5差)。
 
 まず、これまでと比べてクリーンシートが多いのが印象的です(25節までに12試合)。その大きな要因になっているのは、やはり、GKのチェフの加入ですね(昨夏にチェルシーから獲得)。最後尾でビッグセーブをあれだけやってくれれば、チームはすごく助かる。それに、もともとアーセナルは点が取れるチームだから、単純に“守れる選手”が1人加わったことで、負け試合を引き分けに持ち込んだり、引き分けの試合を勝ちに持っていくことができていますよね。
 
 ディフェンスの仕方が変わったかと言われればそうではないんで、チームとして守備陣形をしっかり固めたと思ったら簡単に決定機を作られるシーンも見られるんですけど、チェフはそういったシーンでもスーパーセーブで危機を回避してくれる。
 
 ここ数年、ゴールマウスを守ってきたシュチェスニー(現ローマ)やオスピナと比べたら、正直、格が違いますよね。33歳になったいまも守ることに関しては世界屈指だと思います。それと、入団1年目ながらコミュニケーションとかコンビネーションという部分もすでに確立している。危ないところをうまくCBを使って守っている場面なんかも、僕が見た試合では目立ってましたね。チェフはプレミアで長くやっている分、対戦相手のクセもわかっているのも大きいですね。
 
 また、チャンピオンズ・リーグ(CL)のバイエルン戦では、いつもの攻撃サッカーではなく堅守速攻の姿勢を見せたように、今シーズンのアーセナルにはそういった柔軟性も見える。本当に“優勝したい”という思いを強く感じられますよね。
 
 もちろん、今まで通りの攻撃的なスタイルで戦う試合はありますけど、例年以上に出ているメンバーや対戦相手の力量を考えて戦うようになっている印象ですね。今までだったら、どんな相手に対しても自分たちのスタイルを貫いて、場合によってはやられてしまう試合も多かったですから。
 
 ですけど、今シーズンは自分たちの思うように進まない時に、バイエルン戦のようにしっかりと割り切れるようになったのかなと。そういった変化をもたらしたのも、やはり守護神として安定しているチェフの存在があるからですよ。
 

ここまでリーグ戦24試合すべてに出場しているGKのチェフ。クリーンシート数は12と新加入したアーセナルでも安定感抜群のプレーを披露している。 (C) Getty Images

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