【チーム採点・寸評】
山形　５
前半から大宮に主導権を握られ、苦しい試合展開だった。３-６-１から３-４-２-１にシステムを変えた後半もゴール以外に決定機は67分のひとつのみ。GKの山岸が目立った事実が分の悪さを物語っている。
 
【選手｜採点・寸評】
GK
１　山岸範宏　６
22分と70分の失点はいずれも致し方なし。相手の技巧を褒めるべきだ。40分に良い飛び出しでムルジャの突進を阻止するなど身体を張った守りがむしろ好印象。
 
DF
３　渡辺広大　5.5
ムルジャにフリーでシュートを何本か打たせたのは減点対象だ。ただし、エリア内でフェアかつアグレッシブなディフェンスもあり、最低限の仕事はした。
 
13　石川竜也　5.5
ベテランらしい位置取りで渡辺をフォローする半面、１対１の競り合いではそこまで強さを見せられず。攻撃面では敵陣深くに顔を出すこと自体少なかった。
 
15　栗山直樹　５
泉澤の対応に苦労。間合いの取り方が曖昧でプレスすべきところで躊躇していたシーンも。右ウイングバックの山田とのコンビネーションもいまひとつだ。
 
MF
５　アルセウ　5.5
フィジカルコンタクトは相変わらず強い。突き詰めるべきはボールを奪った後の展開だろう。パンチ力はあるのだから、ミドルを狙う大胆さがあってもいい。
 
６　山田拓巳　５（69分OUT）
家長や泉澤に翻弄される場面があるなど後手に回った。ボールを呼び込むアクションも数える程度で、本人が首を傾げていたように連係に課題を残した。
 
16　佐藤優平　６（89分OUT）
プレースキッカーを務め、ゴール前にチャンスボールを蹴り込む。局面を変えるサイドチェンジも光り、リーグ開幕に向けコンディションの良さを窺わせた。
 
25　汰木康也　5.5（HT OUT）
足もとの技術が素晴らしく独特のテンポでタメを作った。惜しむらくは、その後の崩しに工夫がなかった点。決定的な違いを生み出すほどの凄みはなかった。
 
27　高木利弥　６
躍動感溢れる縦への突破を何度か披露。この日、山形でゴールへの匂いを感じさせる数少ない選手のひとりだった。欲を言えば、クロスの精度を高めたい。
 
FW
９　ディエゴ・ローザ　5.5（77分OUT）
前半途中までは、裏に抜け出す鋭い動きで敵DFの焦りを誘った。後半も右サイドからスピード豊かなドリブルで切り込んだが、“脅威”と言うほどでは……。
 
11　ディエゴ　５
前半はCF、後半からは２シャドーの一角としてプレーも、身体が少し重たそうで動きにキレがなかった。前線からのプレスは甘く、空中戦も分が悪かった。
 
交代出場
FW
８　林　陵平　5.5（HT IN）
後半開始直後にディエゴ・ローザへダイレクトで叩き、67分にはゴール正面から際どいシュート。だが、少ないチャンスに絡むも無得点で及第点に届かない。
 
MF
24　荒掘謙次　６（69分IN）
加入１年目ということもあり、投入直後は味方の出方を探っているように見えた。それでも、アディショナルタイムに正確なクロスでアシストと結果を残す。
 
MF
17 鈴木雄斗 －（77分IN）
長いリーチを利してのキープ力は面白い武器。限られた出場時間でアピールしようとする必死さも伝わってきた。終了間際のゴールは、まさに意地で決めた。
 
MF
19　梅鉢貴秀　－（89分IN）
89分からの投入も、アディショナルタイムに荒掘への縦パスで１点を返すきっかけに。中盤のバランサー／潰し屋として新シーズンは期待が持てそうだ。
 
監督
石﨑信弘　５
システム変更は奏功せず、投入したカードもそこまで機能しなかった。最後まで家長を止める手立てを見出せなかった点で、采配に疑問が残った。
 
取材・文：白鳥和洋（サッカーダイジェスト編集部）
 
※MAN OF THE MATCH＝取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。