ミラン番記者の現地発・本田圭佑「活躍とは裏腹に、ミハイロビッチとの関係は冷めきったまま。“舌戦”はこれからも……」

カテゴリ:連載・コラム

マルコ・パソット

2016年02月03日

ミハイロビッチは会見で本田を軽くからかうような発言を繰り返す。

ミラノ・デルビーで3-0の快勝を収め、喜びを爆発させるミハイロビッチ。しかし、本田とはハグもしなかった。(C)REUTERS/AFLO

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 しかし、たとえ気が合わなくても、相手を評価し、ともに仕事を進めていくことはできる。それはサッカー界に限らず、一般社会でも同じだろう。
 
 3-0の快勝を飾った1月31日のインテルとのデルビー(ダービー)で本田は、己の価値を見事に証明した。チームにとって重要な選手だとミハイロビッチもよく分かっただろう。
 
 ダービーの翌日に冬のメルカートは閉幕したが、本田のライバルとなるような選手はついに加入しなかった。だから今後も、よほどのことがない限り右サイドハーフでレギュラー起用されるだろう。
 
 しかし、2人にはベタベタとしたリアクションを求めないほうがいい。2-0で勝利した1月17日のフィオレンティーナ戦の後、上機嫌のミハイロビッチは本田の肩を抱いたが、本田は目すら合わせず歩き去っていった。
 
 ミハイロビッチはその経験から学んだのだろう。今回のデルビーでは、88分にベンチに下げた時、ハグを控えて、手を差し伸べにとどめた。ただ、本田は手を合わせはしたものの、再び目すら合わせずに歩き去った。対してミハイロビッチは苦笑いを浮かべていた。
 
 多少冷たさを感じるシーンではあったが、なにしろライバルに完勝したのだ。ミランにとって今シーズンの大きなターニングポイントとなるかもしれない勝点3だ。何の不都合もないだろう。
 
 ただ、ミハイロビッチは本田に、内面的にもさらなる成長してほしいと思っているのではないだろうか? このセルビア人指揮官は、かなり好戦的な男だ。それはユーゴスラビア紛争を生き抜いてきたバックグラウンドと深く関係している。
 
 対して本田は、サムライにしてはかなりエレガントだ。もちろん常にピッチでは全力を尽くすが、彼の剣はほぼいつも鞘に収まっている。だからミハイロビッチは、機会がある度に彼を挑発するのである。試合前の会見で本田を軽くからかうような発言をするのも、まさにそれゆえだ。
 
 例えば、「本田はイタリア語を分からないかもしれない」と言ってみたり、「ニンジャとサムライ」に譬えてみたり……。ピリピリと緊張した空気が充満する記者会見でも、最後に今や“恒例の”日本人記者からの本田に関する質問が出ると、ミハイロビッチは必ず笑顔でジョークを飛ばす。
 
 もちろんふざけてばかりではなくて、真面目な発言もある。昨年12月20日のフロジノーネ戦の後には「本田が今日のようなプレーをいつも続けてくれたら、毎試合でも使う」とコメントしたし、今回のデルビーの後にはこう語っていた。
 
「本田は練習でも試合でも陰日向なく全力で働く信頼できるプレーヤーだ。プレーでミスをすることもあるが、仕事に対する態度を間違うことはない。チームメイトたちも彼が信頼にたる存在であることを分かっている。本田は貴重な存在だ。チームのために自分を犠牲にできるし、テクニックに優れているから、ボールを失うことも少ない。もう少しゴールを決めることができると思うが、きっと今後もっと伸びてくるだろう」

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