【旧知の記者が激白】ペップはなぜシティを選び、なぜ3年契約だったのか?

カテゴリ:メガクラブ

マルティ・ペラルナウ

2016年02月02日

ペップが何よりも求めたのは「新たな刺激」だ。

ペップは昨年12月20日に今シーズン限りでのバイエルン退団を発表すると、今年1月5日にはプレミアリーグ挑戦を明言。そして2月1日、かねてからの噂通り、来シーズンからのマンチェスター・シティ監督就任が公式発表された。(C)Getty Images

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ペップ招聘に尽力したのが、バルサ監督時代の盟友であるフットボールディレクターのチキ・ベギリスタイン(後方)とCEOのフェラン・ソリアーノ(手前)だ。シティは公式声明で「2012年(バルセロナ退団時)にも交渉した。それを再開し、今回は合意に達した」と発表している。(C)Getty Images

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 ペップ(ジョゼップ・グアルディオラの愛
称)がマンチェスター・シティ行きを選択した理由はただひとつ、プレミアリーグで新たな経験を積むためだ。
 
 働く環境が変われば、これまでのやり方を変えざるを得ないし、それに伴って、自分自身の考え方も変わる。つねに新たな刺激を欲するペップにとって、これは必要不可欠なチャレンジであり、住み心地の良いミュンヘンの街や、みずからの卓越した手腕によって進化を遂げたクラブと袂を分かってでも、踏み出さなければならない一歩なのだ。
 
 ペップは知っている。進化しつづけるには、変化が必要であることを。それがまた、彼を突き動かすモチベーションにもなっている。
 
 ペップは安定した地位に安穏とせず、新たな刺激を求めて生きてきた。その姿勢は現役時代から不変だ。バルセロナではやり尽くしたと感じた彼が新天地に選んだのは、イタリアの地方クラブ、ブレッシャ。クラブの規模では大きく見劣りするものの、「ロベルト・バッジョとプレーする」という興味の前では、彼にとってそんなことは問題ではなかった。
 
 現役引退の地にメキシコ・リーグのドラドス・デ・シナロアを選んだのも、ファン・マヌエル・リージョという、みずからが師と仰ぐ指揮官の下でプレーする刺激を求めたからに他ならない。
 
 彼のような生き方は、昨今蔓延している安定志向とは対極に位置する。決して終身雇用が保障されるポストを欲しないだろうし、同じ街に長く居座ることもおそらくない。自由に生きる。それがペップのモットーでもあるからだ。
 
 なぜ、就任3年目でバイエルン退団を決断したのか。それは、バルサの監督時代に得た教訓からきている。監督としてのペップは、細部にまで徹底的にこだわる完璧主義者であり、彼のチーム作りには選手たちの貪欲に学ぶ姿勢が不可欠となる。
 
 しかし、バルサの監督として臨んだ4年目(11-12シーズン)、ペップは大きなストレスを感じることとなった。その追い込む指導スタイルが、選手との関係を疲弊させてしまったからだ。これを教訓にペップは、3年周期で監督の仕事に臨むことを基本姿勢とするようになったのである。
 
 1年間の休養を経て、2013年にバイエルンと3年契約を結んだのもそのためだ。昨年末の退団発表は驚きを持って伝えられたが、彼にしてみればその時期が来たというだけ。逆に言えば、最初から3年というスパンを念頭に置いていたからこそ、その間、理想のチーム作りのために全力で仕事に取り組めてきたとも言える。
 
 今回、新天地であるシティとの契約が2016年夏からの3年間になったのは、こうした経緯があるからなのだ。

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