ユーベは投資ファンド『ドイエン・スポーツ』との関係が強みに。

来年1月に38歳になるブッフォンは「40歳まで現役で戦いたい」と口にしており、あと2シーズンはプレーする可能性が高い。ユーベはその前にアリソンを獲得し、このレジェンドの引退後に迎え入れたい意向だ。(C)Getty Images
その隙につけ込もうとしているのが、ユーベだ。こちらはあと2年間は、ブラジルに置いてプレーを続けさせてもいいというスタンス。ユーベの関係者に「関心があるのか?」と尋ねると驚いたふりをして否定するが、水面下ではすでに動き始めている。
今夏にジャンルイジ・ブッフォンの後釜候補としてフィオレンティーナから獲得したネトが、少なくともあと2シーズンはブッフォンが現役を続けることを知り、移籍を望んでいるからだ。
興味深いのは、このアリソンをめぐるオペレーションに絡んでいるのが、投資ファンドの『ドイエン・スポーツ』だということ。今夏にミランと組んだものの、ジョフレー・コンドグビア(モナコ→インテル)とジャクソン・マルティネス(ポルト→A・マドリー)を取り逃すという失態を犯して、早々にミランに切られた社長のネリオ・ルーカスは、その後すぐにユベントスとの距離を縮めた。
そして、実際に来夏のマンチェスター・シティ行きがほぼ内定していたアレックス・サンドロの移籍を成功させ、とりわけファビオ・パラティチSDとの関係を深めている。はたして同じようにルーカスは、アリソンもユーベに送り込めるのか?
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。選手としては才能に恵まれず、ジャーナリストを志し、パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタート。2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。
今夏にジャンルイジ・ブッフォンの後釜候補としてフィオレンティーナから獲得したネトが、少なくともあと2シーズンはブッフォンが現役を続けることを知り、移籍を望んでいるからだ。
興味深いのは、このアリソンをめぐるオペレーションに絡んでいるのが、投資ファンドの『ドイエン・スポーツ』だということ。今夏にミランと組んだものの、ジョフレー・コンドグビア(モナコ→インテル)とジャクソン・マルティネス(ポルト→A・マドリー)を取り逃すという失態を犯して、早々にミランに切られた社長のネリオ・ルーカスは、その後すぐにユベントスとの距離を縮めた。
そして、実際に来夏のマンチェスター・シティ行きがほぼ内定していたアレックス・サンドロの移籍を成功させ、とりわけファビオ・パラティチSDとの関係を深めている。はたして同じようにルーカスは、アリソンもユーベに送り込めるのか?
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。父は70~90年代にナポリ、ジェノア、レッチェなどで監督を歴任し、現在はTVコメンテーターのジャンニ・ディ・マルツィオ。選手としては才能に恵まれず、ジャーナリストを志し、パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタート。2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。父を通して得た人脈を活かしてカルチョの世界に広いネットワークを築き、移籍マーケットの専門記者という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にグアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち、しかもしっかり裏が取れるまでは決して情報を出さない。発信するニュースはすべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではない。