【マドリー番記者のクラシコ展望】ベニテス監督は選手の要望を聞き入れるのか?

カテゴリ:メガクラブ

パブロ・ポロ

2015年11月21日

渦中のベンゼマは出場に手応えを感じている。

C・ロナウド(右)の活躍にはベンゼマ(左)が欠かせない。後者は心身のコンディションに注目が集まる。(C)Getty Images

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 2つ目のポイントは、今シーズンはやや元気がないC・ロナウドを活かせるかどうかだろう。この大エースの活躍なしに、マドリーのクラシコ勝利はありえない。
 
 その意味で、大きな鍵を握るのがカリム・ベンゼマだ。C・ロナウドはクラブ内の親しい人間に、たびたびベンゼマの重要性を語っている。それもそうだろう。背番号7が輝かしいプレーを見せるのは、ほとんど決まってベンゼマと共存している時なのだ。
 
 ベンゼマは前線中央を基準点としながら、サイドに流れたり中盤に下がったりと、常に動きながらスペースを作り、チャンスを演出する。C・ロナウドにとっては、ガレス・ベイルよりもイスコよりもハメス・ロドリゲスよりも欠かせないパートナーなのだ。
 
 例の恐喝容疑に振り回されたうえ、故障明けで心身のコンディションは気がかりだが、先日、彼と話した際には「クラシコはいける」と自信をのぞかせていた。先発かベンチスタートか不透明ながらも、ピッチに立つのは間違いないだろう。
 
 最後のポイントはベイル。2013-14シーズンのコパ・デル・レイ決勝のクラシコで、マルク・バルトラを振り切った独走シーンを、私は忘れていない。ベイル自身も「あれは自分のベストゴールのひとつ」と振り返っている。
 
 ベイルに必要なのは、その圧倒的なスピードを活かすためのスペースだ。バルトラを振り切ったシーンのように、SBとCBの裏のスペースを突く形をどれだけ作り出せるかが肝になる。
 
 個人的に、クラシコでは両チームに明らかな力の差がない限り、ホームアドバンテージが働くと見ている。昨今のバルサは、ジョゼップ・グアルディオラ時代のようにマドリーを実力的に圧倒しているわけではない。事実、昨シーズンはマドリーが、サンチャゴ・ベルナベウで3-1と快勝している。
 
 予想は2-1。僅差かもしれない。それでも勝つのはマドリーだろう。
 
文:パブロ・ポロ(マルカ紙)
翻訳:豊福晋
 
【著者プロフィール】
Pablo POLO(パブロ・ポロ)/スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。
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