正直、ボランチは誰がプレーしても、ある程度の見栄えになったと思うよ。
ハリルホジッチ体制で初先発の金崎が、起用に応えてゴールを決めたのは喜ばしいことだ。とはいえ、相手との実力差を考えると、1ゴールだけで評価できないというのが正直なところ。
このレベルであれば、あと1点や2点は取ってもおかしくなかったし、それぐらいの活躍を見せてはじめて「ハリル体制で文句なしのデビュー」と言える。
別に金崎のゴールにケチを付けたいわけではなくて、今後の厳しい戦いや強豪国との対戦を考えると、2次予選ではそれぐらい高いレベルを求めたいということ。
それに、観る者全員に強烈なインパクトを与えるぐらいの活躍をしなければ、岡崎から定位置を奪うのは難しいと思うよ。そういう意味で、金崎の“現体制で初先発・初得点”というのは、それほど騒ぐことではないね。
メンバー構成が変わって3-0と快勝し、一見すると新布陣が機能したように思えてしまう。もちろん、そういう側面もあるけれど、相手の圧力は驚くほど弱かったのも事実だ。
長谷部と柏木も終始フリーで、自由にプレーしていた。今日のように相手の圧力が弱いと、正直ボランチは誰がプレーしても、ある程度の見栄えになったと思うよ。
おそらく大勢のJリーガーがこの試合を観ていたはずだけど、「あれだけフリーなら、自分でもまずまずやれるな」と思った人もいたんじゃないかな。
11日に天皇杯4回戦、浦和対町田の試合を観た。J1の浦和がJ3の町田に勝利したからといって、浦和の選手を必要以上に持ち上げたりしないでしょ。周りも「まぁ当然だよね」となるんじゃないかな。今回の試合もそれと似たような話だよ。