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【連載】小宮良之の『日本サッカー兵法書』 其の四十四「Jリーグが隆盛を迎えるには?」

カテゴリ:連載・コラム

小宮良之

2015年11月12日

欧州のトップリーグとの差は約10分間。アクチュアルプレーイングタイムの時間差は是正する必要がある。

試合のテンポを上げるには、審判だけでなく、クラブ、選手が意識を変えていく必要もあるだろう。(C)SOCEER DIGEST

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 欧州のトップリーグでは平均アクチャルプレーイングタイムが60分間台だが、Jリーグは50分間前半(わずか46分間という試合もあるのは驚きである)。10分間もの時間差は是正する必要があるだろう。これは国際大会で日本代表が終盤に体力が尽きることと因果関係がないとは言えない。技術的問題でパスがつながらず、プレーがアウトになる、という点も考えられるが、プレー再開にかける時間が長すぎる。
 
 無論、今あるテンポはJリーグのテンポであって、すべてが悪ではない。
 しかしアジアの舞台でも、アップテンポに押し込まれ、リズムを取れなくなる、間合いが乱れる、という傾向は直視すべきだ。トップレベルのフットボールは攻守一体。流れが途切れない。これを徹底するには審判だけでなく、クラブ、選手が意識を変えていく必要もあるだろう。
 
 試合の濃度を高めるには、アクチャルプレーイングタイムを増やしていく努力が欠かせない。
 もし、選手がスローすぎる間合いに固執するなら、それはルールによって修正を施すのも一案だが、規制はスポーツの自由を阻害する可能性もあり、「できるだけ長くボールプレーをしたい」という選手の"性善説"に頼るしかない部分もある。
 
 ひとつ断言できるのは、どかんと蹴るだけのゴールキックをゆったりGKがセットする姿にスペクタクルは感じないということだ。味方を落ち着けたい、という気持ちは分からないではないが、それにしても、あまりにその機会が多すぎて日常化してしまっている。
 
 そのうえで、チームのリズムを立て直す、あるいはリードして時間稼ぎをする、というプレータクティクスを高めていく、というのは別の話である。
 
 
こみや・よしゆき/1972年、横浜市生まれ。大学在学中にスペインのサラマンカ大に留学。01年にバルセロナへ渡りライターに。選手のみならず、サッカーに全てを注ぐ男の生き様を数多く描写。近著に『おれは最後に笑う』(東邦出版)。
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