バルサ番記者が炙り出す――「新生ネイマール」を生んだ3大ポイント

カテゴリ:メガクラブ

ルイス・フェルナンド・ロホ

2015年10月28日

「自分が試合を決める」という気持ちが明らかに増している。

ゴールとアシストを量産するネイマールは、メッシの穴をしっかり補填。エースの不在によって、精神面の成熟も見て取れる。(C)Getty Images

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(2)メッシ不在による精神面の成熟
 
 リオネル・メッシの怪我は、バルセロニスタを大いに失望させた。この大エースが9月26日のラス・パルマス戦で左膝靱帯損傷の怪我を負い、全治2か月と診断された後には、悲観論がクラブ周辺を渦巻いていた。
 
 メッシの離脱は2つの懸念を引き起こした。まず、やはりゴールの部分。言うまでもなく、メッシはバルサ最大の得点源だ。
 
 そしてもうひとつが、リーダーとして誰が攻撃をコントロールするのかという部分。崩しの核であり、精神的主柱でもある主将アンドレス・イニエスタも、同時期に故障離脱しただけに尚更だ。
 
 しかし、そうした懸念を生んだメッシ負傷は、意外にもポジティブな要素をもたらす。ネイマールが一皮むけるための起爆剤になったのだ。
 
 最大の変化は、単純にプレー機会の増加だ。通常ならメッシに渡っていたボールが、自然とネイマールに集まるようになった。それにより、仕掛けるシーンが格段と増えた。
 
 さらにメンタル面、とりわけ責任感の向上も見逃せない。今のネイマールは、「なんとしてでも自分が試合を決める」という強烈なオーラをまとっている。
 
 メッシが健康体の時にも、そうした気持ちがなかったわけではないだろう。しかし、現在は明らかに目の色が違うのだ。
 
 チームメイトもそれを感じ取っているのだろう。「ネイマールを活かそう」、「ネイマールに攻撃を引っ張ってもらおう」という意図が、選手たちのプレーから伝わってくる。ネイマールが陣取る左サイドからの攻撃が増えたのが、その象徴だ。
 
 メッシ不在という大きなマイナス――。結果的にそれが、ネイマールの精神面での成長に繋がったのである。
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