【藤田俊哉の目】2次予選前半戦は75点…。若手の台頭が物足りない攻撃陣は50点!

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェスト編集部

2015年10月10日

本田、香川、岡崎の3人の牙城を切り崩すような若手の台頭を望む。

シリア戦では宇佐美がダメ押しのゴールで存在をアピールしたが、「まだまだま物足りない」と藤田氏。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 そして攻撃陣の評価をつけるならば、50点ぐらいが妥当だろう。ワンサイドゲームが続くなか、日本の攻撃陣に求められていたのは、引いて守る相手からゴールをこじ開けることだ。
 
 そうしたなかで結果を残したのが、本田、岡崎、香川の3人。先制点という大事なゴールを決めた数を考慮したら、MVPは本田になるのだろうけれど、前半戦の最大の収穫は間違いなく香川の復調だ。
 
 アフガニスタン戦で2ゴールを奪って、今回のシリア戦でも岡崎へ完璧なアシストをした。3年後の本大会を考えると、年齢的にピークを迎えるであろう香川が攻撃の中心選手としてプレーしてもらわなければ困るから、後半戦はもっと勝負強さを見せつけてほしいよね。
 
 これまでも言い続けていることだけど、日本代表の未来を考えると、もっと若手が台頭してこなければいけない。ハリルホジッチ監督もそのことを重々承知しているはずで、実際に若手にも積極的にチャンスを与えていたよね。そうしたなかで、宇佐美、柴崎、武藤といった若手が定着してきたのは明るい材料となったものの、残念ながら、いまだに本田、香川、岡崎の3人の牙城を切り崩すことができていない。
 
 もっとも、一時、武藤や宇佐美がその勢いをもってレギュラーを掴みかけた時期があったけれど、現在はベンチを温める機会が多く、スーパーサブとしてレギュラーの座を虎視眈々と狙っている状況にある。ここ数試合は、原口がスタメンの一角を担っていたものの、シリア戦のような大事な試合でこそ結果を残すことが重要だ。そして実際にそのシリア戦でゴールという結果を残したのは、途中出場の宇佐美だった。
 
 それでも現状の攻撃陣については、若手の台頭がまだまだ物足りないというのが正直な感想。その点をマイナス評価とした。くどいようだけど、世代交代が進まなければ、日本の未来はないんだから。
 
 次のイラン戦ではおそらくスタメンの顔ぶれが変わると思うけれど、真剣勝負じゃなければ、選手の“本質”が見えてこないこともあるから、欲を言えば、シリア戦で南野をピッチに送り出してほしかった。
 
 シリア戦では、残り15分から宇佐美、清武、武藤と、5分間隔でピッチに送り出された。すでに2-0でリードしていたのだから、もっと積極的なトライを見せても良かったのではないかな。後半戦では若手の奮起とともに、ハリルホジッチ監督の采配にも注目していきたいね。
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