内容はもちろん、何よりも時宜を得ていなかった。
しかし、ミランは明らかに本田の発言を快く思っていない。チームや幹部は公式コメントを出していないが、『ANAS通信社』を通じて「驚いている」という遺憾の意を表明しているのだ。「驚いている」というかなり婉曲な表現になっているが、実際には強い怒りが秘められている。
ミランにとっては、まず発言そのものが許される類のものではないうえ、なによりも時宜を得ていないと映ったことだろう。つまり、「この大変な時(セリエAで連敗)に、余計なことを言ってくれた」というわけだ。「もしどうしてもチームに物申したかったなら、TPOを考えろ。なぜこんな形で、それもチームが困難な局面にある時を選んだのか」というのが、ミラン側の率直な感想だろう。
今のところ、本田に対する処分(軽ければ罰金、重ければ出場停止)は決まっていないが、おそらくはお咎めなしでは済まされないだろう。ミランが遺憾の意を、世界各国に支社を持つANSA通信社を通じて表明したのは、クラブがいかなる考えをもっているかを世界中に知らしめたいがゆえだろう。
私は本田の発言を日本人コーディネーターから聞いたとき、正直に言って耳を疑った。我々イタリア人が知っている本田は、慎重すぎるほど慎重で、氷のように冷静で、まるで禅僧のように悟っているからだ。
ミランに入団して以降の約2年間で彼が語ったことといえば、ハードワークの重要さ、チームワークの大切さ、そしてチームのためにどう貢献していくか、といういわゆる優等生発言ばかり。だから我々イタリア・メディアにとってもこの発言は、まさに青天の霹靂だったのだ。
それはミランにとっても同じで、いったいなぜ、優等生が口うるさい厄介者になってしまったのか、理解に苦しんでいる。
発言はまず、監督がなぜ自分を使ってくれないのか嘆き、さらに非難の矛先をチームの方針に向けた。冷静で思慮深い本田にしては、不用意なコメントだ。
ミランのクラブ運営がここ数年うまくいっていないのは、誰の目にも明らかだ。しかし、少なくとも選手は、クラブから給料を貰っている“社員”であり、チーム経営に口を挟むべきではない。
つまり、多くのメディアやサポーターが同調した通り、本田のコメントは正論な一方、選手という立場で発言すべきものではなかったということだ。
私を含めたイタリア・メディアは、ここ数年のミランの経営方針や補強戦略の杜撰さと無能さを、幾度となく指摘してきた。すでに退団したOBならば過去にもいたが、現在進行形でロッソネーロを纏う選手でそれをズバリと言ったのは、本田が初めてだ。
ミランにとっては、まず発言そのものが許される類のものではないうえ、なによりも時宜を得ていないと映ったことだろう。つまり、「この大変な時(セリエAで連敗)に、余計なことを言ってくれた」というわけだ。「もしどうしてもチームに物申したかったなら、TPOを考えろ。なぜこんな形で、それもチームが困難な局面にある時を選んだのか」というのが、ミラン側の率直な感想だろう。
今のところ、本田に対する処分(軽ければ罰金、重ければ出場停止)は決まっていないが、おそらくはお咎めなしでは済まされないだろう。ミランが遺憾の意を、世界各国に支社を持つANSA通信社を通じて表明したのは、クラブがいかなる考えをもっているかを世界中に知らしめたいがゆえだろう。
私は本田の発言を日本人コーディネーターから聞いたとき、正直に言って耳を疑った。我々イタリア人が知っている本田は、慎重すぎるほど慎重で、氷のように冷静で、まるで禅僧のように悟っているからだ。
ミランに入団して以降の約2年間で彼が語ったことといえば、ハードワークの重要さ、チームワークの大切さ、そしてチームのためにどう貢献していくか、といういわゆる優等生発言ばかり。だから我々イタリア・メディアにとってもこの発言は、まさに青天の霹靂だったのだ。
それはミランにとっても同じで、いったいなぜ、優等生が口うるさい厄介者になってしまったのか、理解に苦しんでいる。
発言はまず、監督がなぜ自分を使ってくれないのか嘆き、さらに非難の矛先をチームの方針に向けた。冷静で思慮深い本田にしては、不用意なコメントだ。
ミランのクラブ運営がここ数年うまくいっていないのは、誰の目にも明らかだ。しかし、少なくとも選手は、クラブから給料を貰っている“社員”であり、チーム経営に口を挟むべきではない。
つまり、多くのメディアやサポーターが同調した通り、本田のコメントは正論な一方、選手という立場で発言すべきものではなかったということだ。
私を含めたイタリア・メディアは、ここ数年のミランの経営方針や補強戦略の杜撰さと無能さを、幾度となく指摘してきた。すでに退団したOBならば過去にもいたが、現在進行形でロッソネーロを纏う選手でそれをズバリと言ったのは、本田が初めてだ。