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“ぶっつけ本番”の香港戦、森保監督はどう難題に対処した? Jクラブのコピーや小憎い選手チョイスでチームが機能

カテゴリ:日本代表

清水英斗

2022年07月21日

自国監督ならではの小憎いチーム編成

A代表デビューを飾った水沼など、森保監督は横浜の選手5人をスタメンに並べた。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 24日に行なわれる中国戦は、佐々木翔や森島司などサンフレッチェ広島の選手が主体になる可能性が高い。土曜日(16日)に試合をした横浜組が香港戦へ、日曜日(17日)に試合をした広島組が中国戦へ。これは2つ目の難題、日程過密によるコンディション問題の解決にもなる。最後、27日の韓国戦はそれまでのパフォーマンスを見ながら、横浜と広島のハイブリッド化、といったところか。

 もちろん、このマネジメントによって、ボーダーラインの他クラブの選手がメンバーから落選した可能性は意識しておきたい。とはいえ大会の条件を考えれば、このやり方がベターだろう。成長する日本のサッカーが、このE-1選手権とどう付き合っていくか。今後につながるマネジメントだった。

 付け加えるなら、森保監督の選手チョイスも小憎かった。リストを見ると、A代表に並々ならぬ思い入れがありそうな選手が多い。アンダー世代からA代表への階段を登るのに四苦八苦していた水沼や宮市亮、岩田智輝や岩崎悠人、杉岡大暉といった選手が招集されている。ふたたびピッチで国歌を聞くことには、万感の思いがあるだろう。
 
 また、若手側でも西村や藤田など、典型的に活きの良い選手が多い。やる気と自信にあふれた彼らの粗削りなプレーは、雑さを越えた勢いがある。

 E-1選手権は詰まるところ、微妙な大会なので、戦術やコンディションだけでなく、選手個々のモチベーションもばらばらになりがち。実際、準優勝に終わった2019年の前回大会を思い返すと、相馬勇紀のやる気が1人で空回りしていた感は否めない。

 だが、今回のチームは、今のところそうした不揃い感がない。熟練、中堅、若手がそれぞれの野心とモチベーションにあふれ、E-1に臨んでいるのが印象的だ。この小憎いチーム編成は、思いや流れを汲める自国監督ならでは、か。外国人監督にはできない仕事かもしれない。自らを「マネージャータイプ」と語る森保監督だけに、この辺りは真骨頂なのだろう。

 この新しいE-1マネジメントは、最後の韓国戦にどうつながるのか。その先に、カタールW杯があるのか。少し面白くなってきた。選手の野心が、そう感じさせてくれる。

文●清水英斗(サッカーライター)

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