思い出のフクアリでの古巣ジェフ戦へ。怪我から復帰の東京V・井出遥也が示す新たな決意

カテゴリ:Jリーグ

加茂郁実

2022年06月25日

「ワンランク上の選手へ」

かつてはアカデミーで育った千葉の一員としてフクアリで輝いた。今度は東京Vのユニホームを纏い、思い出の地で存在感を示せるか。(C)SOCCER DIGEST

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 さらに転機が訪れた。6月13日、東京Vは監督交代を発表。堀孝史監督に代わり城福浩監督が新たに指揮を執ることとなった。戦術的には継続される面も多いとはいえ、指揮官が代われば求められることも変化するものだが、この監督交代も井出はポジティブに捉える。

「個人で違いを作ることが自分の特徴なので、それは引き続き今後もやり続けていきます。一方で、新しくランニングの部分を求められています。守備ではもちろんですが、攻撃でも、パスを出して止まるのではなく、前線に出ていくということはすごく求められていますし、それが今まで以上にできるようになれば、より相手にとって怖い選手になると思いますし、ワンランク上の選手になれると思います」

 城福監督の初陣となった山口戦ではその言葉どおりのプレーを実践したが、今後はさらに質を高めていく構えだ。

「山口戦ではランニングで数的優位を作り、チャンスもできていた。今後はもっとその回数を増やしていかなければいけないし、今はまだ、いつ出ていくのか、どこに走るのかというのは考えながらやっている状況。それが自然とできるようになれば、新しい自分が見せられると思う」
 そして迎えるのが6月26日(日)の千葉戦だ。U-15、U-18、そしてプロで5年間プレーした古巣が相手で、多くの経験を積んだ懐かしいフクアリのピッチが待っている。

「一番は点に絡むこと。結果を残すことによって、自分の自信が深まると思うので、アシスト、ゴールを狙っていきたい。また千葉は自分にとって特別なクラブですし、フクアリは思い出深い地なので、そこで自分らしいプレーを見せたいし、いいゲームにしたい」

 そして最後に笑顔でこう付け加えた。

「千葉を出てから僕がフクアリで出た試合は負けていないんです。なので、しっかりと勝ちますし、チームの勝利に貢献するプレーを心掛けます」

 井出と東京Vの巻き返しがここから始まる。

取材・文●加茂郁実(フリーライター)
 
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