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フットサルの選手→監督からの叩き上げ。清水の新指揮官ゼ・リカルドの異色のキャリア【現地発】

カテゴリ:Jリーグ

リカルド・セティオン

2022年06月18日

バスコの監督を電撃辞任し、清水を選んだ背景とは?

 その後、2012年に彼はまたフラメンゴに呼び返される。2014年にはU-15のチームを率い、フレンドシップカップ・ブラジル・ジャパンで優勝。彼のサッカーでの初のタイトルとなった。ちなみにこの大会は98年に日伯の若い選手の交流を目的にジーコが創設したものだ。

 2016年には、80以上のチームが参加するブラジル最大のユース大会コパ・サンパウロでU-18フラメンゴを優勝に導き、ゼ・リカルドの名は一気に知られるようになった。

 そして、その後に大きな転機が訪れる。この年の5月、フラメンゴのトップチームを率いていたムリシー・ラマーリョが心臓病でドクターストップを宣言されてしまう。チームは急遽代役を探さなくてはいけなかったが、その時白羽の矢が立ったのがゼ・リカルドだった。彼はU-18の監督をしながらも、トップチームに上がった若手たちのコーチもしていた。
 
 こうして2016年5月29日、ポンチ・プレッタ戦で、名門フラメンゴの監督としてデビュー。2-1で勝利した。当初は数試合の中継ぎと思われていたが、彼は良い意味で予想を裏切り、そのままシーズンの終わりまでチームを任せられ、ブラジル全国選手権を3位で終える。ラマーリョが基礎を作ったチームであったとはいえ、ゼ・リカルドの手腕も素晴らしかった。

 2017年5月にはプロサッカー監督としての最初のタイトル、カンピオナート・カリオカで優勝。最終的には解任されるが、432日間、見事にブラジルの名門を率いて結果を出した。

 その後、かつてフットサルの監督をしていたバスコ・ダ・ガマに今度はサッカーのトップチームの監督として招聘され、2012年以来遠ざかっていたコパ・リベルタドーレス出場権獲得に導いた。

 2018年にはボタフォゴに移り、翌年にはリオを離れブラジル北部のフォルタレーサを率いるが、ここでは1か月で解任された。

 しばらくのブランクの後、2021年6月にカタールSCの監督に就任するが年末には解任、ゼ・リカルドは、もっと長くいるつもり海を渡ったため、がっかりしたという。

 ブラジルに戻ってきたゼ・リカルドはまたバスコに戻り、カンピオナート・カリオカでは準決勝進出を果たした。しかし、彼は突然チームの会長に辞表を提出し、皆を驚かせた。清水から声が掛かったからだ。

 バスコを去った背景には、彼の不安もあったとも言われている。バスコは最近、アメリカの777パートナーという会社が持ち株の60%を得てオーナーとなった。それまで何度も解任されている彼は、新オーナーにどのように扱われるか疑心暗鬼だったのかもしれない
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