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敵国指揮官が「日本の弱点は守備」とズバリ。ミス絡みの失点が連鎖した6月シリーズ。W杯本番までの立て直し策は?

カテゴリ:日本代表

元川悦子

2022年06月15日

吉田には最善の道を選択してもらいたい

守備面の課題が露呈した6月シリーズ。森保監督はいかに立て直していくか。写真:塚本凛平(サッカーダイジェスト写真部/JMPA代表撮影)

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 ブラジル、チュニジアを相手に枠内シュート“ゼロ”という日本攻撃陣の現実をしっかり認めたうえで、まずは相手を跳ね返すこと。理想のビルドアップよりも無失点で乗り切ること。そこから出直すことも一案ではないか。

 もう1つ目を向けるべきなのが、守備陣の構成だ。チュニジア戦で代表119試合目だった吉田が、これまで長くCBの軸を担ってきたのは周知の事実。だが、本人が「サッカーではワンプレーで人生が変わるし、進退を失ってしまう」と認めるように。1試合でこれだけミスが続くようだと、現体制の再考に踏み切らざるを得ないかもしれない。

 チュニジア戦のシャレル・カドリ監督も「日本に弱点があるとしたら守備。ディフェンスは難しい状況に置かれるとミスをする。今回は特に背後にボールをつけることに注力していた」と指摘していた。W杯対戦国も同じような攻め方をしてくる可能性が高まっただけに、何らかの改善を模索すべきだ。

 幸いにして、板倉の成長は著しいし、伊藤も粗削りで不安定感もあるがポテンシャルは非常に高い。そこに冨安健洋(アーセナル)が怪我から戻って万全の状態で加われば、彼らで回してもいいのかもしれない。

 もちろん、吉田が来季もサンプドリアに残留して試合に出続ける、あるいは別の欧州クラブに赴いてコンスタントにピッチに立ち続けるといったことが可能なら、コンディションは今よりも上がってくるはず。経験値では頭抜けているのだから、そうなれば安心して起用できるし、そうなってほしい。彼には最善の道を選択してもらいたい。
 
 吉田のみならず、怪我がちの酒井宏樹(浦和)、右サイドで新境地を開拓したものの、間もなく36歳という年齢が気になる長友佑都(FC東京)らの動向も不安視される。板倉をCB起用する場合には、遠藤の代役もメドが立たない。4試合が組まれた6月シリーズで出てきた守備の課題を一つひとつ検証し、改善していかなければ、本当にカタールW杯で惨敗ということも考えられる。

 最悪のシナリオを回避するためにも、今シリーズ、特にブラジル戦とチュニジア戦で直面した守備面の問題点を洗い出すことが肝要だ。振り替えれば、日本がベスト16入りした2002年、2010年、2018年のW杯前は順風満帆ではなかった。むしろこうやって問題が噴出した時のほうが本番では好結果が得られた。

 そんな過去も踏まえつつ、強豪相手に無失点で乗り切る鉄壁な守備を構築すること。その術を徹底的に探り、実践すること。森保監督と吉田ら選手には気持ちを切り替えて、全力で前に進んでほしいものである。

取材・文●元川悦子(フリーライター)

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