フランス戦の4-0は妥当な結果
東京オリンピック・男子サッカー、U-24日本代表は唯一のグループステージ全勝で、決勝トーナメントに駒を進めた。
ここでは、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜F・マリノスでチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏にグループステージの3試合を振り返ってもらった。準々決勝に進むうえで克服すべき日本の課題とは――。
――◆――◆――
初戦の南アフリカ戦はおそらく相手が日本をリスペクトしすぎており、基本は5-4-1で守ってカウンターという戦略を取ってきました。ただ日本は自分たちでボールを保持しながら、どこに穴を見つけてやっていくかを考え、横の揺さぶりをしたり、バイタルエリアに三好康児や堂安律が入ってきて相手の間のスペースを使ったりと、試合中にいろんなことを考えながら結果的に1-0で勝利できた。ここで勝てたのは非常に大きく、もし引き分けだった場合、この後の展開ががらっと変わっていたかもしれません。
ここでは、Jリーグの各クラブでスカウティング担当を歴任し、2019年には横浜F・マリノスでチームや対戦相手を分析するアナリストとして、リーグ優勝にも貢献した杉崎健氏にグループステージの3試合を振り返ってもらった。準々決勝に進むうえで克服すべき日本の課題とは――。
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初戦の南アフリカ戦はおそらく相手が日本をリスペクトしすぎており、基本は5-4-1で守ってカウンターという戦略を取ってきました。ただ日本は自分たちでボールを保持しながら、どこに穴を見つけてやっていくかを考え、横の揺さぶりをしたり、バイタルエリアに三好康児や堂安律が入ってきて相手の間のスペースを使ったりと、試合中にいろんなことを考えながら結果的に1-0で勝利できた。ここで勝てたのは非常に大きく、もし引き分けだった場合、この後の展開ががらっと変わっていたかもしれません。
グループAのなかで実力的にも日本とライバルになるだろうと言われていたメキシコとの試合も2-1の勝利。ただ、開始早々に2点を先取してから、少し日本は引いてしまい、メキシコにかなりボールを持たれてしまいました。
そのなかでも、五輪前のスペイン戦でボールを持てない状況を経験していて、その時の課題をメキシコ戦に生かすことができました。組織的に守ることや、いち早く縦に突破して前線の選手たちのスピードを生かすことで、先制点を奪えた。6月、7月に行なった強化試合での課題や修正点を、それぞれのシーンで精査しながら、自分たちがボールを持てたらどうするか、ボールを持てなかったらどうするか、をメキシコ戦と南アフリカ戦で活用できていましたね。
フランスは、所属クラブとの連係がうまくいかず、直前で招集メンバーを8人も変更したりと即席のチームでした。対して日本は3人を前節から入れ替えましたが、ほぼ万全なメンバーで臨んだことを考えれば、4-0は妥当な結果でしょう。盤石ではないフランスとはいえ、しっかりと内容も伴って勝利できたことは良かったのではないでしょうか。
そのなかでも、五輪前のスペイン戦でボールを持てない状況を経験していて、その時の課題をメキシコ戦に生かすことができました。組織的に守ることや、いち早く縦に突破して前線の選手たちのスピードを生かすことで、先制点を奪えた。6月、7月に行なった強化試合での課題や修正点を、それぞれのシーンで精査しながら、自分たちがボールを持てたらどうするか、ボールを持てなかったらどうするか、をメキシコ戦と南アフリカ戦で活用できていましたね。
フランスは、所属クラブとの連係がうまくいかず、直前で招集メンバーを8人も変更したりと即席のチームでした。対して日本は3人を前節から入れ替えましたが、ほぼ万全なメンバーで臨んだことを考えれば、4-0は妥当な結果でしょう。盤石ではないフランスとはいえ、しっかりと内容も伴って勝利できたことは良かったのではないでしょうか。