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【消えた逸材】両膝の怪我、ナスリの罵声…エッシェンにも喩えられたアーセナルの元有望株に迫る!

カテゴリ:連載・コラム

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2020年10月03日

同期のウィルシェアと中盤センターでコンビを組む

アーセナル時代のフリンポン。「ファイターであり、ウィナーだった」とは、当時監督だったヴェンゲルの言葉。 (C)Getty Images

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エマヌエル・フリンポン(MF/元ガーナ代表)
■生年月日/1992年1月10日
■身長・体重/178㎝・67㎏


 エマヌエル・フリンポンは、中盤のハードワーカーだった。無尽蔵のスタミナで相手を追い回し、鋭いタックルで仕留めると、シンプルにパスを捌く。柔軟なボールキープから、時には縦パスも狙いながら、いわゆる汚れ仕事を、誇りと喜びをもって引き受けた。デビュー間もない頃のマッチデープログラムでこう語っている。

「僕はチームにとってポジティブな役割を果たしている。すべてがこの僕から始まるんだ。ボールを取り返さないことには得点もできないわけだからね。この仕事が大好きだ」

 アーセナルの下部組織には9歳で加入した。家族とともにガーナからロンドンに移住してすぐだった。
 試合形式のトライアルは、年長チームに入ってプレーすることになったが、普段通りの実力を発揮して合格した。同期にジャック・ウィルシェアがいたアカデミーでは、15歳でU-18チームに所属し、ゲームキャプテンも任された。

 頭角を現わしたのは、2010年夏のプレシーズン。オーストリア遠征に帯同して好印象を残すと、ホームスタジアムでのエミレーツ・カップでは、同期のウィルシェアと中盤センターでコンビを組み、素晴らしいパフォーマンスを披露した。

「とても良いプレーをした。ドリブルはそこまでではないが、ファイターであり、ウィナー(勝者)だ」

 アーセン・ヴェンゲル監督からもお褒めの言葉をもらった。

 しかし、18歳の若者を待ち受けていたのは、過酷な運命だった。プレミアリーグの開幕直後に、リザーブチームのダブリン遠征に加わった。まさかの怪我に見舞われたのは、現地での練習中だ。左膝前十字靭帯の断裂。結果的に9か月という長期離脱を余儀なくされ、希望に満ちていたはずのシーズンが、リハビリの日々で埋め尽くされた。

 怪我を乗り越え、11-12シーズン開幕戦で1年越しのデビューを果たすと、続く2節リバプール戦で初スタメン。しかし、またしても試練が待っていた。プレー自体は悪くなかった。活発にピッチを駆け回り、ゴールを脅かすミドルシュートも放った。それを帳消しにしてしまったのが、8分と70分の2枚のイエローカードだった。
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