ちょうど23年前の5月28日、ユベントスは至高の舞台で“呪い”をかけられた

カテゴリ:ワールド

吉田治良

2020年05月28日

なぜ、ヨーロッパで勝てないのか

97年5月28日に行なわれたCL決勝。ユベントスはドルトムントのリードレ(写真中央左)にゴールを奪われ……。写真:Getty Images

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 現在、セリエAを8連覇中。毎年「前人未到」を更新する、まさしくイタリアの巨人である。

 しかし、国内では無双のユベントスも、チャンピオンズ・リーグ(以下CL)のタイトルからは、もうかれこれ20年以上も見放されている。

 なぜ、ヨーロッパで勝てないのか。

 その挑戦が失敗に終わるたびに、著名な解説者やジャーナリストは敗因を求めて口角泡を飛ばすのだが、いまもって明確な答えは見つからない。

 かつての名将アリーゴ・サッキは、「彼らは引いてカウンターを狙うばかりで、実質15分間しかプレーしていない」と、守備的な戦術を槍玉に挙げた。その一方で、「国内に敵はなく、プレッシャーのかかる試合に慣れていない」と指摘する者がいれば、もはや達観したように「不運」の二文字ですべてを片付けようとする者もいる。

 昨シーズンまで指揮を執ったマッシミリアーノ・アッレグリは、在任5年で二度、チームをCLファイナルの舞台に導いた。しかし、14-15シーズンはリオネル・メッシのバルセロナに、16-17シーズンはクリスチアーノ・ロナウドのレアル・マドリーに屈している。相手が悪かったと、そう嘆きたくなる気持ちも分からなくはない。

 ならばと、18年の夏には巨額を投じて「CL男」のC・ロナウドをマドリーから獲得。先行投資型だった従来の補強方針を大きく転換したが、もはやなりふり構ってなどいられない。サポーター、そしてすべてのクラブ関係者が、リーグの覇権を差し出してでもビッグイヤーと抱擁したいと願っていた。
 
 しかし、それでもヨーロッパの頂点には立てなかった。

 アトレティコ・マドリーと対峙した昨シーズンのラウンド・オブ16では、第1レグを0-2で落としたものの、第2レグでC・ロナウドがハットトリックを達成して大逆転。勝負強さで右に出る者がいない稀代のゴールマシンの存在が、「今度こそは」の期待を膨らませたが、しかし続く準々決勝でアヤックス・アムステルダムにあっさりと足をすくわれている。

 国内では無敵ながらCLで勝てないのは、バイエルン・ミュンヘンも同じだが、そのドイツの雄が最後にビッグイヤーを掲げたのは12-13シーズン。たかだか7年前である。ヨーロッパ有数の強豪でありながら、四半世紀近くも栄光から遠ざかっているユーベは、大げさではなく呪われているとしか思えない。
 
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