シメオネが採った「わざと間延び」させる戦略
3月12日にアンフィールドで行われた欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)のラウンド・オブ16「リバプール対アトレティコ・マドリー」のセカンドレグ、勝敗を分けたポイントは2つあったと考えています。
まずひとつ目は、敵陣深くにボールがある場合は間延びして戦うことを選んだアトレティコの戦術です。あんな姿は久しぶりに見ました。彼らが徹底していたのは、ディフェンスラインの背後にリバプールの3トップを走らせるスペースを与えないこと。だからといって、全体がブロックを作りながらズルズルと引いていったわけではなく、前線はパスコースを限定させながらきちんとプレスをかけていました。
要するに、リバプールの攻撃を分散して単発で終わらせるために、あえて自分たちから間延びして戦う戦略を採ったのだと思います。
はじめからコンパクトに戦ってしまうと、リバプールとの中盤の攻防時に二次攻撃、三次攻撃を受ける可能性が高くなってしまいます。クロップ監督の基本戦術は圧倒的な攻守の切り替えによるゲーゲン・プレスにありますから。これを機能させることなく、選手を分断させるため、シメオネ監督は「わざと間延びする」ことを選びました。
まずひとつ目は、敵陣深くにボールがある場合は間延びして戦うことを選んだアトレティコの戦術です。あんな姿は久しぶりに見ました。彼らが徹底していたのは、ディフェンスラインの背後にリバプールの3トップを走らせるスペースを与えないこと。だからといって、全体がブロックを作りながらズルズルと引いていったわけではなく、前線はパスコースを限定させながらきちんとプレスをかけていました。
要するに、リバプールの攻撃を分散して単発で終わらせるために、あえて自分たちから間延びして戦う戦略を採ったのだと思います。
はじめからコンパクトに戦ってしまうと、リバプールとの中盤の攻防時に二次攻撃、三次攻撃を受ける可能性が高くなってしまいます。クロップ監督の基本戦術は圧倒的な攻守の切り替えによるゲーゲン・プレスにありますから。これを機能させることなく、選手を分断させるため、シメオネ監督は「わざと間延びする」ことを選びました。
リバプールからすれば、ボールを奪われた瞬間に発動するポジショナルプレーによるゲーゲン・プレスと中盤での攻守の入れ替わりによるカウンターを制限された状況を作られていました。それはシメオネ監督がアトレティコの守備を間延びさせたからです。これがこの試合最大のポイントだったと、私は見ています。
もちろんマイナス面もあります。まずショートカウンターが生み出せないこと。それから、敵陣でのスローインで圧力をかけられないことです。2失点が敵陣のスローインから簡単に運び出されて生まれたのはこのためです。
相手にいい状態でボールを持ち運ばれても、アトレティコの「4-4-2」のブロックは強固です。3トップの走るスペースを消してしまえば、“ここ最近”のリバプールならうまく対応できると、私は踏んでいました。個人的には、やられるならMFヴァイナルダムだろうな、と。
昨年のバルセロナ戦のように後方からスッーとスペースに入り込んでくるイメージ。これに対して「アトレティコがどう対応するかな」とゲーム中に見ていましたけど、前半早々にヘディングシュートを一本打たれました。GKオブラクがキャッチしましたが、「やっぱりそこはヘディングされるんだ」と思いました。
もちろんマイナス面もあります。まずショートカウンターが生み出せないこと。それから、敵陣でのスローインで圧力をかけられないことです。2失点が敵陣のスローインから簡単に運び出されて生まれたのはこのためです。
相手にいい状態でボールを持ち運ばれても、アトレティコの「4-4-2」のブロックは強固です。3トップの走るスペースを消してしまえば、“ここ最近”のリバプールならうまく対応できると、私は踏んでいました。個人的には、やられるならMFヴァイナルダムだろうな、と。
昨年のバルセロナ戦のように後方からスッーとスペースに入り込んでくるイメージ。これに対して「アトレティコがどう対応するかな」とゲーム中に見ていましたけど、前半早々にヘディングシュートを一本打たれました。GKオブラクがキャッチしましたが、「やっぱりそこはヘディングされるんだ」と思いました。