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ブンデス定着を目指して―――這い上がってきたデュッセルドルフの快進撃。理想を現実にするための”哲学”とは【現地発】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2019年09月01日

長く続いた低迷からようやく這い上がった古豪

16年3月からデュッセルドルフを率いるフンケル監督。彼の手腕はクラブにとって大きい。 (C) Getty Images

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 ブンデスリーガに定着することは、2部リーグから昇格した中小クラブにとって大きな目標だ。

 だが、ヨーロッパ4大リーグに数えられるブンデスリーガで、1部残留を果たすことは簡単ではない。ちなみに、ドイツではブンデスリーガ1部とは呼ばない。その国のトップに位置するリーグなので数字で表すものではないと考えられていて、そのくらい特別であり、誇りある場所だからだ。

 ここ最近はシュツットガルト、ハノーファー、ハンブルクといった、かつてはチャンピオンズ・リーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)の常連だったはずの『名門クラブ』が低迷し、2部へと転がり落ちるケースも増えている。

 そんななか、経営規模的にビッククラブと比べたら明らかに分が悪いフライブルク、アウグスブルク、マインツといったクラブがブンデスリーガ定着を果たしている。その理由は、自分たちの力を丁寧に分析し、自分たちのあり方を問い続け、自分たちの目標に向けてクラブ一丸となって戦うことができているからだろう。大風呂敷を広げるのではなく、だからと卑屈になることもなく。現実的に理想と向き合う、堅実でありながら、勇敢な姿勢が大事だ。

 そんなブンデスリーガの常連を目指して今季に臨んでいるのが、デュッセルドルフだ。

 2部から昇格した昨シーズンは開幕前に降格の筆頭候補にあげられていた。だが、フリドヘルム・フンケル監督が指揮するチームは堂々たる戦いぶりを見せ、10位でフィニッシュ。1995-96シーズン以来、24年ぶりとなる残留を果たした。他クラブとの戦力差を考えると、これは間違いなく、素晴らしい成果だ。

 クラブの歴史を少し紐解いてみよう。

 1980-90年代は常にブンデスリーガと2部リーグを行き来していたが、99年にレギオナルリーガ(当時は3部相当。ブンデスリーガ3部ができた現在は4部リーグに当たる)に降格。すると、そこからなかなか浮上することができず、実に2007-08シーズンまでもがき苦しむ時期が続いてしまった。

 08年に3部リーグへ昇格すると同年3位でフィニッシュして、連続昇格に成功。11-12シーズンにはついに2部リーグで3位となり、入れ替え戦の末にブンデスリーガ再昇格を達成することができた。
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