「決してビッグクラブではないけれど…」
STVV現地レポート第2回目は、CEOの立石敬之氏のインタビューをお送りする。日本人オーナーが明かす、ベルギーでの最終目標とは。
◆ ◆ ◆
シント=トロイデン(STVV)の立石敬之CEOにインタビューを申し入れた当初の目的は、“反論”を聞くためだった。
日本企業のDMM.com(以下DMM)が運営し、日本人選手を5名も抱えるSTVV。近頃は3人の日本人選手が同時にピッチに立つことも多い。シント=トロイデンの人々に話しを聞けば、反感の声も出てくるだろう。それを一方的に記事にするのではなく、STVVの言い分も載せるのがジャーナリストたるもの……。
ところが、町の人々からSTVVに対するネガティブな意見は全く無かった。チームの成績は6位と調子が良い。日本人選手も冨安健洋が守備の要となり、鎌田大地が3ゴール(※取材次点での記録。10月20日に4ゴール目を決めた)という目に見える結果を残している。遠藤航の評判も上々だった。それでも、ここまでDMMと日本人選手たちに対する評価が高いとは予想もしてなかった。
インタビューの日、立石CEOから「今日は何の御用ですか?」と聞かれた私は、気まずく照れ笑いしながら、取材の趣旨を説明したのだった。
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シント=トロイデン(STVV)の立石敬之CEOにインタビューを申し入れた当初の目的は、“反論”を聞くためだった。
日本企業のDMM.com(以下DMM)が運営し、日本人選手を5名も抱えるSTVV。近頃は3人の日本人選手が同時にピッチに立つことも多い。シント=トロイデンの人々に話しを聞けば、反感の声も出てくるだろう。それを一方的に記事にするのではなく、STVVの言い分も載せるのがジャーナリストたるもの……。
ところが、町の人々からSTVVに対するネガティブな意見は全く無かった。チームの成績は6位と調子が良い。日本人選手も冨安健洋が守備の要となり、鎌田大地が3ゴール(※取材次点での記録。10月20日に4ゴール目を決めた)という目に見える結果を残している。遠藤航の評判も上々だった。それでも、ここまでDMMと日本人選手たちに対する評価が高いとは予想もしてなかった。
インタビューの日、立石CEOから「今日は何の御用ですか?」と聞かれた私は、気まずく照れ笑いしながら、取材の趣旨を説明したのだった。
――2017年11月、DMMがシント=トロイデンVV(STVV)を買収しました。批判的な声もあるんじゃないかと思い、市民の話を聞いてみたんですが、それが全くありませんでした。
今は、町の人たちの反応が相当いいんですよ。
――「今は」ということは、以前は厳しい声もあったんですね?
シント=トロイデンの人たちは皆、親切ですから、批判をしていた方たちの大半は町の人というより、我々が運営するようになってクラブを差って言った人たちでした。やはり人間ですから、面白くはなかったのでしょう。
「DMMが運営しても、絶対にうまくいかない」といったネガティブな声もありました。 それが今年の2月から5月辺りまで続き、本当にストレスが溜まりましたが、何とか我々は乗り切りました。
今季のスタートが良かったこと、そして日本人選手が活躍して勝点を稼いでいることも大きいです。 我々のことを斜めに見ていた地元紙の手のひらがポンって返りましたから」
――町の声を聞くと、前体制への不満が大きかったようです。
「そのことと、日本企業が経営するというのは別の話。体制が変わったことはポジティブなこととして受け止めてもらいましたが、日本人が経営してうまくいくのかということに関しては、期待感と不安感の両方があったみたいです。
町の人だけでなく、(ベルギー人の)社員の中にも『これからのSTVVは大丈夫かな』という不安があったと思います。日本人のよく働く姿を見せながら、少しずつ彼らをリードしていきました」
今は、町の人たちの反応が相当いいんですよ。
――「今は」ということは、以前は厳しい声もあったんですね?
シント=トロイデンの人たちは皆、親切ですから、批判をしていた方たちの大半は町の人というより、我々が運営するようになってクラブを差って言った人たちでした。やはり人間ですから、面白くはなかったのでしょう。
「DMMが運営しても、絶対にうまくいかない」といったネガティブな声もありました。 それが今年の2月から5月辺りまで続き、本当にストレスが溜まりましたが、何とか我々は乗り切りました。
今季のスタートが良かったこと、そして日本人選手が活躍して勝点を稼いでいることも大きいです。 我々のことを斜めに見ていた地元紙の手のひらがポンって返りましたから」
――町の声を聞くと、前体制への不満が大きかったようです。
「そのことと、日本企業が経営するというのは別の話。体制が変わったことはポジティブなこととして受け止めてもらいましたが、日本人が経営してうまくいくのかということに関しては、期待感と不安感の両方があったみたいです。
町の人だけでなく、(ベルギー人の)社員の中にも『これからのSTVVは大丈夫かな』という不安があったと思います。日本人のよく働く姿を見せながら、少しずつ彼らをリードしていきました」