ミランの中国売却はもはや破談も…とはいえベルルスコーニ時代継続も困難だ

カテゴリ:メガクラブ

片野道郎

2017年03月05日

ベルルスコーニの裏金を入れているだけという見方もいまだ…。

ベルルスコーニ時代で最後のミラノ・ダービーになる予定だった昨年11月20日の試合では、その功績を称えるコレオグラフィーが披露された。しかし、結局は4月16日のダービーも現政権のままで臨む可能性が高い。写真:Alberto LINGRIA

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 ミランの中国資本への経営権売却が現地時間3月3日、またも延期になった。昨年12月の2回、そして今回と実に3度目である。
 
 現オーナーのシルビオ・ベルルスコーニからミランを買収予定している持株会社『シノ・ヨーロッパ・スポーツ(SES)』は、買収のクロージング(最終手続き)のために必要な3億2000万ユーロ(約384億円)のうち1億7000万ユーロ(約204億円)を用意できず、さらに1か月の猶予期間を要請した。
 
 この要請を受けたミランの親会社『フィニンベスト』(ベルルスコーニ家の持株会社)は、3月10日までにさらに1億ユーロ(約120億円)のキャッシュによる保証金、そして残る2億2000万ユーロ(約264億円)分の担保を確保できなければ、この交渉は無効として破棄するとSESに通告した。その場合もちろん、9月と12月に支払われた2億ユーロ(約240億円)の保証金は返却されない。
 
 当初の予定では、3月3日の株主総会で経営権売却を承認して、新オーナーとなるSESが新たな役員構成と経営体制を発表し、その後に記者会見を行なうというものだった。SESはそれに備えて、調印の立ち合いに必要となる公証人を手配し、さらに中国から10人ほどの記者団を招待していた。
 
 買収資金が準備できなかった理由についての説明は、昨年秋から中国政府が国外への投資に対する規制を厳しくしたため、資金移動のための審査に時間が掛かっているというもの。しかし一部では、度重なる延期に対して、この売却話そのものの実現性を疑う見方が強まっている。
 
 以前も書いた通り、実はSESが振り込む買収資金はベルルスコーニが海外に蓄えていた「隠し金」ではないのか――という憶測も、SESとフィニンベストの双方が否定しているにもかかわらず、今なお根強く囁かれている。
 
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