ベネズエラ戦でアルゼンチン代表での通算54点目となるゴールを決め、バティストゥータの持つ最多記録に並んだメッシ。大会中に新記録を達成することが現実的となった。
4-1の勝利を収めた後、メッシは笑顔でミックスゾーンに姿を現わし、メディアからの質問にも上機嫌で応じている。
バティストゥータの記録と並んだことについては「とても幸せだ」としながらも、「でも僕たちは(記録よりも)他のことを考えている。長年待ち望まれている優勝カップを掲げることだ」と、個人の名誉よりもチームとしてのタイトル獲得を重視する姿勢を示した。
続けて、これまでチームが勝ち進んできた道のりを振り返り、その過酷さについても強調した。
「2度の大会(ブラジル・ワールドカップと昨年のコパ・アメリカ)で続けて決勝まで辿り着き、そして今回も準決勝に進出した。これは、決して簡単なことではない。もちろん誰だって優勝したいけれど、この3年間、僕たちは大変な道を歩んできたんだ」
また今大会ではアルゼンチンのメディアが、代表の9番について、ゴンサロ・イグアインかセルヒオ・アグエロか? というテーマでディベートを展開している。
ベネズエラ戦では、これまで無得点だったイグアインが先制点を含む2ゴールをマークしたこと、そして後半途中からアグエロが交代出場した。このことについても、メッシはコメントを求められた。
「彼ら(FW)は、最も得点を必要としている。そのためにプレーしているし、いつもゴールを決めたいと考えている。でも、ふたりともゴール以上のものをチームにもたらしてくれるし、だから僕たちも安心していられるんだ」
メッシは、重要なポイントが「誰が点を入れるか」ではないことをアピール。キャプテンとして、チーム内に過度のライバル意識は存在しないことをあえて主張しているようだった。
最後に、話題沸騰中の髭について問われたメッシは、「まだまだ我慢するよ。もちろん少しずつ切り整えていくけどね」と笑いながら話していた。
ちなみに「メッシの髭」の人気は高まる一方で、ベネズエラ戦の会場では、メッシと同じ赤毛の「付け髭」をしているサポーターもいたほどだった。
文・チヅル・デ・ガルシア
