【リーガ現地コラム】優勝の芽がほぼ潰えたマドリーで着目すべきラスト2か月に懸ける“伏兵”たち

カテゴリ:連載・コラム

豊福晋

2016年03月05日

レバンテ戦でついに先発の座を勝ち取る。

ここにきて存在感を高めているバスケス。勝利が必須だったマドリード・ダービーを落とすなど、やや精彩を欠くチームの起爆剤となれるか。 (C)REUTERS/AFLO

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  レアル・マドリードの今シーズンのリーグ戦は終わったと言ってもいい。

 首位バルセロナとの勝点差はすでに12ポイント。何よりその王者の勢いを鑑みると、彼らが多少は取りこぼしをしたとしても、マドリーが追いつけるとは考えにくい。

 リーガ・エスパニョーラを追う現地記者の間では、バルサへの賞賛よりも「リーガがつまらなくなった」といったネガティブな声が目立つ。サポーターはもう、優勝を懸けた終盤戦の白熱した争いを見られないに等しく、新聞の購読者やテレビの視聴者の興味も明らかに低下しつつある。早い段階での1チームの独走(2位アトレティコ・マドリーとは9ポイント差)は、マイナスだらけだ。本来はひいきのチームの快進撃を喜ぶべきバルセロナの地元メディアも(表にこそ出さないが)考えていることは同じである。

 マドリーにとって今シーズンの残りは、CLに全力投球しつつ、来シーズンへの準備を整えるための2か月となる。選手たちも、その大半はもはやリーガで優勝できるとは思っていないだろう。

 興味深いのが、ここにきて逆にモチベーションを上げている選手がいるという事実だ。

 それは、これまで出番の少なかった若手やカンテラーノたち。いわば“消化試合”となるリーガ終盤戦は、彼らにとってアピールの場になるのだ。今後、CLの大一番を前にしたリーガの試合では、主力は温存されるだろう。伏兵とも呼べる彼らの出番は、間違いなく増える。

 さっそくアピールしているのがルーカス・バスケスだ。レバンテ戦(27節)で最も目立ったのは、このサイドアタッカー。PKを獲得しただけでなく、イスコが決めた3点目の起点となった。

 ラファエル・ベニテス前監督に定期的に起用されていたバスケスは、ジネディーヌ・ジダンが指揮官に就任してから出場機会が減少していた。ジダンの初陣となった19節からの6試合で出場したのは、たったの26分。それでもタイトル獲得が困難になり、出番を急激に増やしている。

 それは彼のパフォーマンスが上がっているからでもある。ここ3試合は非常にレベルの高いプレーを見せ、レバンテ戦でついに先発の座を勝ち取った。3-1と勝つには勝ったこの試合、不甲斐ないプレーが目立ったマドリーの中で、唯一キレのあるプレーを披露。右サイドを起点に積極的に攻撃に絡みつつ、守備時には自陣まで戻るなど、モチベーションの高さを感じさせている。

 サイドでの縦への突破と守備での貢献度の高さにおいては、ポジションを争うイスコとハメス・ロドリゲスを上回る。「監督がくれるチャンスを活かすべく、これからもハードワークを続けないと。リーガはまだ終わってはいないし、チャンピオンズ・リーグに向けたいい準備にもなるからね」と、バスケスは語る。

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