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ピクリとも動かない足の指。「もう終わりかな」。奇跡のカムバックを遂げた大宮守護神・南雄太に課せられた使命「魂がこもったプレーをしたい」

カテゴリ:Jリーグ

松澤明美

2023年06月23日

全治6か月と診断され、人生初の手術

昨年5月に右足アキレス腱を断裂。懸命のリハビリの末、ピッチに戻ってきた南。21節・長崎戦で待望のJ復帰を果たした。(C)J.LEAGUE

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 南雄太、43歳。プロ26年目を迎えた大宮アルディージャの守護神が、不死鳥のごとくピッチに舞い戻った。

 6月7日に行なわれた天皇杯2回戦のジェフユナイテッド千葉戦。南は今季初めてスタメンに名を連ね、1-0で初陣を飾った。5月19日から指揮を執る原崎政人監督の公式戦初勝利、今季のアウェー初勝利でもある。

 南にとっては選手生命が危ぶまれるほどの大怪我からの復活。385日ぶりの舞台は格別だった。

「勝ったあとのみんなの雰囲気、スタジアムの雰囲気、サポーターの雰囲気はやはりいいなとすごく思った。これのために毎日、頑張っている。サッカー選手っていいな」

 昨年5月18日のJ2第15節、いわてグルージャ盛岡戦で右足アキレス腱を断裂する重傷を負った。第14節の大分トリニータ戦でJリーグ通算661試合出場(J1=266試合、J2=395試合)をマークし、GK最多出場数を塗り替えたばかりでの不運。全治6か月と診断され、人生初の手術を受けて、「サッカーをやれるとは想像できなかった」と振り返る。

 当時42歳のベテランが直面した過去最大とも言える試練。1か月ほどの入院生活で筋肉はみるみる落ち、足はどんどん細くなっていった。「自分のものではない足がついているみたい」な状況。
 
 頭では動かそうとしているのに「ピクリとも動かない足の指もあった。そもそもちゃんと歩けるようになるのか。感覚的なところもどうなるのか」と不安は膨らんだ。

「年齢も年齢なので、さすがにちょっともう終わりかな」

“引退”の二文字が頭をよぎる。下を向きそうな南を勇気づけたのは、同じ経験をした人たちの励ましだった。それは他競技の選手や一般の方々と多方面に渡り、サッカー界では一学年下の中村憲剛氏からもメッセージが届いた。

 中村氏は現役時代の39歳で左膝前十字靭帯損傷と左膝外側半月板損傷で、過酷なリハビリを経て約10か月後に戦列へ戻った“先駆者”だ。

「『絶対に辞めないでください』と連絡をくれた。復帰した時に『すごくいいものがあった。ぜひ、南さんにもそれを見てほしい』と。すごく嬉しかった。憲剛君もそうだし、怪我をされたいろいろな方の言葉はとても力になった。ちゃんとやれば戻るんだなって」

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