【セルジオ越後の天国と地獄】「最優秀選手」や「ベストイレブン」の12人について個別に言及。「青山の最優秀選手賞は、キャプテンが大好きな国“日本”を象徴していたよ」
カテゴリ:連載・コラム
2015年12月22日
「チームの成績とは関係なく“最優秀選手”を選んでもいいのなら、大久保が受賞しても良かったね」
「2015Jリーグアウォーズ」が12月21日、都内にて行なわれた。今回はセルジオ越後氏に、「Jリーグ最優秀選手賞」「Jリーグベストイレブン」「ベストヤングプレーヤー賞」を受賞した個々の選手について訊いた。
◆2015 「Jリーグベストイレブン」
▼FW
大久保嘉人(川崎)
チームの成績とは関係なく“最優秀選手”を選んでもいいのなら、彼が受賞しても良かったね。それぐらい3年連続得点王は驚異的で、これから何十年も破られないかもしれない。ベストイレブンとは別に「特別賞」を授けたいぐらい。宇佐美の失速に助けられた感もあるけれど、コンスタントに決めたからこそ成し得た記録。日本代表のハリルホジッチ監督は、年齢を理由に大久保を選ばないけれど、指揮官の起用法次第で周りにも良い影響をもたらすはず。この3年間、誰よりも結果を残しているFWはもっと評価していいね。
宇佐美貴史(G大阪)
第1ステージの働きは出色だった。序盤からコンスタントにゴールを積み重ねて、その存在感を際立っていたね。ただ、代表で毎試合起用されてから、徐々に調子が落ちたような印象は否めない。シーズン途中のポジション変更も影響していたのだろうね(編集部・注/夏場を境に、主戦場がFWから左MFに)。それにしても、第1ステージと第2ステージで、得点ペースの落差が激しかった。19ゴールは立派な成績だし、アシストで貢献していたとはいえ、1年間を通じて活躍していたかと言えば、やっぱり疑問符が付くよ。
ドウグラス(広島)
広島が優勝した一番の原動力は、彼の働きだった。とりわけ終盤戦のガンバ戦をはじめ、大事なゲームでゴールを決めたのが大きかったと思う。第1ステージはどこか大人しかったけど、第2ステージは15ゴールと活躍したし、チームと個人の成績を踏まえると“今季の最優秀選手”でも良かったぐらい。彼がここまで結果を残していなかったら、広島の優勝はなかったと言ってもおかしくない。良い意味でのサプライズだったよ。