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【連載】ミラン番記者の現地発・本田圭佑「“拷問”から逃れるには1月の移籍も考慮すべきだ」

カテゴリ:連載・コラム

マルコ・パソット

2015年12月01日

サンプドリア戦でもコピーのようなシーンが繰り返された。

11月29日のサンプドリア戦はセリエAで9試合連続のベンチスタート。もはやミランにおける本田のお馴染みの光景になりつつある。(C)Getty Images

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 本田圭佑への拷問は続いている。「拷問」という表現は少し大げさ過ぎるかもしれないが、私はあえてこの言葉を選んだ。なぜなら、多分に真実を含んでいると思うからだ。
 
 いくつもの試合を戦い、システムも変わり、チームメイトが入れ替わりでプレーしても、本田の境遇だけは変わらない。
 
 11月29日のサンプドリア戦(試合レポートはこちら)でも、背番号10に待っていたのは結局いつものコピーのようなシーンだった。すでに勝負はついた最後の数分間のプレー。今回はそれが10分間だったというだけだ。もうほとんど恒例行事になりつつある。
 
 本田が最後にスタメンとしてプレーしたのは9月22日のウディネーゼ戦。その後の物語は、みなさんもご存知の通りだ。ベンチだけで終わった試合が2回、そして試合終了間際に「無意味に」投入される試合が7回も続いている。7試合での総出場時間はたったの51分間。1時間にも満たないのだ。
 
 周囲からも本田は、すっかり控えの2軍の選手だと思われてしまっている。開幕時のようにレギュラーの座を掴むのは、今や望むべくもない。
 
 シニシャ・ミハイロビッチ監督にとって、そしてサポーターにとっても本田は、アンドレア・ポーリやロドリゴ・エリー、クリスティアン・サパタなどと同じベンチ要員でしかない。毎試合ベンチに座って、何らかの理由で出番が回ってくるのを夢見るしかない存在だ。
 
 何しろアレッシオ・チェルチがアタランタ戦(11月7日)とユベントス戦(11月21)の2試合連続で期待を大きく裏切った時でさえ、本田が早めに投入される気配はまるでなかった。
 
つまり、もう本田はチェルチのライバルでさえないということだ。低調なチェルチを見ても、代わりに本田を使ってみようなどという考えが、ミハイロビッチの頭にはこれっぽっちも浮かばなかったのだ。おまけにチェルチはサンプドリア戦で見事に復活し、本田の僅かな希望をも打ち砕いた。
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