「代表だと下手くそになる」アグエロの告白に潜む“アルゼンチンの危機”

カテゴリ:ワールド

ワールドサッカーダイジェスト編集部

2016年11月10日

自国ファンの野次にアグエロが弱気発言

苦境に立たされているアルゼンチン代表は、エースのメッシが戦線に復帰。難敵相手とはいえ11月の2連戦はなんとしても好結果を残したい。(C) Getty Images

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 ただ、それ以上に大きいのは、メンタル面だろう。簡単に言ってしまえば、自信を失っているのだ。
 
 10月11日の予選10節、近年最低レベルと言っていいお粗末な試合を演じ、ホームでパラグアイに0-1の敗戦を喫した後、セルヒオ・アグエロは自国ファンの大ブーイングを背に、ロッカールームへと続く通路でこんな弱気な言葉を漏らしている。
 
「アルゼンチン代表のユニホームを着てピッチに入る時、自分がものすごく下手な選手であるように感じるんだ。試合前のウォーミングアップ中からそういう感覚がある。(所属先の)マンチェスター・シティではあり得ないことだけど……」
 
 このアグエロをはじめとした現代表メンバーの多くは、2014年のブラジル・ワールドカップ、15年のコパ・アメリカ、そして今年のコパ・アメリカ・センテナリオと、3年連続でタイトルの懸かったファイナルで敗れるという屈辱にまみれてきた。
 
 優勝できないチーム――。
 
 そんなレッテルを貼られ、国民の代表チームを見る目は厳しくなる一方だ。それがプレッシャーとなり、選手たちの思考を鈍らせ、足を重くしているであろうことは想像にかたくない。
 
 11月の連戦にはメッシも帰ってくる。アグエロやゴンサロ・イグアインといったワールドクラスのタレントが、所属クラブでの彼らと同じようなパフォーマンスを発揮できれば、好調ブラジルを敵地で沈めることも、決して不可能ではないはずだ。
 
 そのためにも、エドガルド・バウサ監督のメンタル面でのアプローチが非常に重要になってくる。
 
 失われた自信を、いかにして取り戻させるか――。
 
 アルゼンチンが負の連鎖を断ち切り、この危機的状況から脱するには、まずはそこからだ。
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