本当に良いクラブだと感じているので、契約も延長した。
――ディ・マッテオ監督は今季途中から3-5-2を採用していますが、このシステムの右ウイングバックでプレーするのはいつ以来ですか?
「オリンピック代表の時に1回やったくらいですね。でも4バックのサイドでプレーする時と、印象はあまり変わらない。危ないと思ったら戻ればいいし、行けると思ったら行けばいい。前に出る回数というか、縦に行ける思い切りの良さはウイングバックのほうがあるけど、基本守備はしっかりしたいからね。
そこらへんは危機管理能力というか、危ないと思ったら潰すなり、ポジションに入ればいい。ザッケローニ監督も3-4-3のサイドをやった時に、自分が危ないと思ったら下がりなさいと言っていた」
――イメージ的には3-5-2だとサイドが1枚になるので、攻守に上下動を繰り返して、相手がサイドに2枚を置くシステムの場合は負担が大きいのかな、と。
「そこにもう少し慣れて、休めるポイントを分かってくればもっと上手くプレーできる。今は下がらなきゃいけないところは下がっているし、行かなきゃいけないところは行っているからアップダウンは多いけど、質を高めて回数を少なくできれば、あのポジションはもっと面白くなるはず。絶対にね」
――最後に、未来についての話を。シャルケはヨーロッパ全体で見れば中堅に位置するクラブです。現在26歳の内田選手が、プレーヤーとしてさらなるステップアップを果たすためには、CLでさらにひとつ、ふたつ上に行けるクラブを目指すしかありません。
「確かにシャルケというのは、ヨーロッパ全体で見れば中堅クラブ、悪くないというチームだと思います。でもシャルケよりも上のクラブというのも限られてくる。国内リーグで常に上位でCLにも出てくるところ。スペインならレアルとバルサ、プレミアだったら4~5チーム。イタリアのユベントス、あとはフランスのパリSGくらい」
――バイエルンはそこに入らないのですか?
「シャルケで5シーズンを戦ってきただけに、ドイツ国内で移籍するイメージがなくて。まあ実際にオファーが来たら分からないけど(笑)。
今シーズンの開幕前も、報道ではミランやバレンシアの名前が噂として上がっていたけど、これまで自分があまりサッカーを見てこなかった分、“ブランド名”にはあまりピンとこない。だから現時点で良いチームで、CLに出られて勝てそうなところと考えると、すごく限られてくるんです。
でも、結局ブラジル・ワールドカップでチームとして結果を出せなかったし、先ほども言ったようなCLのGSを1位通過できるようなところに行けないのが、俺の実力。シャルケが自分にすごく合っているのは嬉しいし、本当に良いクラブだと感じているので、契約も延長した。
でも同時に、今の自分がもうひとつ上に行けるレベルにないというのも、悔しいけど感じていますね。だから、トップレベルのチームで主力として活躍し続ける選手は、本当に凄いと思う。日本にはまだ、そういう選手はいないですからね」
【プロフィール】
うちだ・あつと/1988年3月27日生まれ、静岡県出身。176センチ・62キロ。函南SSS―函南中―清水東高―鹿島―シャルケ。ブンデスリーガ1部通算102試合・1得点。今季17試合0得点。日本代表通算72試合・2得点。(成績はすべて2015年2月18日現在)
06年のデビュー以来、あらゆる指揮官に重用される右SB。鹿島で3連覇を経験し、10年夏からシャルケへ。CL出場数は日本人最多を更新中だ。08年1月からA代表に名を連ねる。
取材・文:谷沢直也・白鳥和洋(サッカーダイジェスト)
※サッカーダイジェスト2015.1.22号より抜粋して転載
「オリンピック代表の時に1回やったくらいですね。でも4バックのサイドでプレーする時と、印象はあまり変わらない。危ないと思ったら戻ればいいし、行けると思ったら行けばいい。前に出る回数というか、縦に行ける思い切りの良さはウイングバックのほうがあるけど、基本守備はしっかりしたいからね。
そこらへんは危機管理能力というか、危ないと思ったら潰すなり、ポジションに入ればいい。ザッケローニ監督も3-4-3のサイドをやった時に、自分が危ないと思ったら下がりなさいと言っていた」
――イメージ的には3-5-2だとサイドが1枚になるので、攻守に上下動を繰り返して、相手がサイドに2枚を置くシステムの場合は負担が大きいのかな、と。
「そこにもう少し慣れて、休めるポイントを分かってくればもっと上手くプレーできる。今は下がらなきゃいけないところは下がっているし、行かなきゃいけないところは行っているからアップダウンは多いけど、質を高めて回数を少なくできれば、あのポジションはもっと面白くなるはず。絶対にね」
――最後に、未来についての話を。シャルケはヨーロッパ全体で見れば中堅に位置するクラブです。現在26歳の内田選手が、プレーヤーとしてさらなるステップアップを果たすためには、CLでさらにひとつ、ふたつ上に行けるクラブを目指すしかありません。
「確かにシャルケというのは、ヨーロッパ全体で見れば中堅クラブ、悪くないというチームだと思います。でもシャルケよりも上のクラブというのも限られてくる。国内リーグで常に上位でCLにも出てくるところ。スペインならレアルとバルサ、プレミアだったら4~5チーム。イタリアのユベントス、あとはフランスのパリSGくらい」
――バイエルンはそこに入らないのですか?
「シャルケで5シーズンを戦ってきただけに、ドイツ国内で移籍するイメージがなくて。まあ実際にオファーが来たら分からないけど(笑)。
今シーズンの開幕前も、報道ではミランやバレンシアの名前が噂として上がっていたけど、これまで自分があまりサッカーを見てこなかった分、“ブランド名”にはあまりピンとこない。だから現時点で良いチームで、CLに出られて勝てそうなところと考えると、すごく限られてくるんです。
でも、結局ブラジル・ワールドカップでチームとして結果を出せなかったし、先ほども言ったようなCLのGSを1位通過できるようなところに行けないのが、俺の実力。シャルケが自分にすごく合っているのは嬉しいし、本当に良いクラブだと感じているので、契約も延長した。
でも同時に、今の自分がもうひとつ上に行けるレベルにないというのも、悔しいけど感じていますね。だから、トップレベルのチームで主力として活躍し続ける選手は、本当に凄いと思う。日本にはまだ、そういう選手はいないですからね」
【プロフィール】
うちだ・あつと/1988年3月27日生まれ、静岡県出身。176センチ・62キロ。函南SSS―函南中―清水東高―鹿島―シャルケ。ブンデスリーガ1部通算102試合・1得点。今季17試合0得点。日本代表通算72試合・2得点。(成績はすべて2015年2月18日現在)
06年のデビュー以来、あらゆる指揮官に重用される右SB。鹿島で3連覇を経験し、10年夏からシャルケへ。CL出場数は日本人最多を更新中だ。08年1月からA代表に名を連ねる。
取材・文:谷沢直也・白鳥和洋(サッカーダイジェスト)
※サッカーダイジェスト2015.1.22号より抜粋して転載