初戦の相手は優勝候補・修徳。本気で”ジャイキリ”を狙う
12月8日に行なわれた、全日本高校女子サッカー選手権の組合せ抽選会。4つのシード校以外はすべて東西に振り分けられて、無作為に抽選される。
無慈悲な偏りで、今回も過去6大会の全優勝校と4地区のチャンピオンが入る「死のゾーン」が生まれた。一方でAICJの選手たちには、そんな組合せに興味を寄せる余裕はなかった。今大会参加チーム中、唯一の1年生キャプテンが引いた「15番」のボールは、今大会でも優勝候補の一角に挙げられる修徳との対戦を告げるものだった。
「最初、壇上でボールを引いて、札をかけた時にはなにも分からなかったけれど、席に戻った時に『あ、ヤバいところを引いちゃったな』って思いました。まずは、わたしたちと同じくらいのレベルのチームから、始めていきたかったんですが……。まあ、初出場だし、チャレンジャーとして戦っていければいいんじゃないかと思います」(疋田)
抽選結果を知った時に「『持っているな』と思いました(笑)」とは井上だ。彼女には、本大会のピッチに立つという目標がある。
「中学の時は、中国大会までは出場していたんですが、全国大会には行けませんでした。だから、今度の選手権で試合に出られたら、それがわたしにとって初めての全国大会のピッチになるので。いつもワクワクしていますね、試合の前には。監督に名前を呼ばれたら『やった!』という感じ。試合に出るのは楽しいし、自分の持ち味を活かせるように考えています」
疋田の個人的な目標は「疋田兄妹・選手権初勝利」だ。彼女のふたりの兄も、全国高校サッカー選手権に出場した。「でも全国大会ではふたりとも、1回戦負けで勝てなかったんです。わたしが勝てば、兄妹で初勝利です」。
そのために必要なものはなにか。
「自分たちがいちばん弱い、最弱のチームだと思うけれど、まずは気持ちで負けないこと。サッカーの面では、相手がどれくらいか、ゲーム中に理解して、上手く戦うこと。試合をやって、自分たちで考えることが大事だと思っています。2年後くらいには、コーチがなにも言わなくても、自分たちで考えてプレーできるようにならなくてはいけないと思います」(疋田)
無慈悲な偏りで、今回も過去6大会の全優勝校と4地区のチャンピオンが入る「死のゾーン」が生まれた。一方でAICJの選手たちには、そんな組合せに興味を寄せる余裕はなかった。今大会参加チーム中、唯一の1年生キャプテンが引いた「15番」のボールは、今大会でも優勝候補の一角に挙げられる修徳との対戦を告げるものだった。
「最初、壇上でボールを引いて、札をかけた時にはなにも分からなかったけれど、席に戻った時に『あ、ヤバいところを引いちゃったな』って思いました。まずは、わたしたちと同じくらいのレベルのチームから、始めていきたかったんですが……。まあ、初出場だし、チャレンジャーとして戦っていければいいんじゃないかと思います」(疋田)
抽選結果を知った時に「『持っているな』と思いました(笑)」とは井上だ。彼女には、本大会のピッチに立つという目標がある。
「中学の時は、中国大会までは出場していたんですが、全国大会には行けませんでした。だから、今度の選手権で試合に出られたら、それがわたしにとって初めての全国大会のピッチになるので。いつもワクワクしていますね、試合の前には。監督に名前を呼ばれたら『やった!』という感じ。試合に出るのは楽しいし、自分の持ち味を活かせるように考えています」
疋田の個人的な目標は「疋田兄妹・選手権初勝利」だ。彼女のふたりの兄も、全国高校サッカー選手権に出場した。「でも全国大会ではふたりとも、1回戦負けで勝てなかったんです。わたしが勝てば、兄妹で初勝利です」。
そのために必要なものはなにか。
「自分たちがいちばん弱い、最弱のチームだと思うけれど、まずは気持ちで負けないこと。サッカーの面では、相手がどれくらいか、ゲーム中に理解して、上手く戦うこと。試合をやって、自分たちで考えることが大事だと思っています。2年後くらいには、コーチがなにも言わなくても、自分たちで考えてプレーできるようにならなくてはいけないと思います」(疋田)
小川監督は「優勝候補なので、逆に自分は嬉しかったという感じですね」と笑う。
「13人という、大会参加チーム中一番少ない人数で初出場。そういう意味で、自分たちは最弱のチームなんじゃないかな。最弱のチームが、最強のチームに勝ったらきっと面白いし、それを目ざしてジャイアントキリングを起こせるよう、最後まで準備をしたいと思います」
中国大会では強豪・作陽に前半は最少失点で食い下がり、夏にも練習試合をした神戸弘陵とは試合内容が良化してきた。
「戦える部分は増えてきたと思いますし、もっと守備の部分を高めていければ、もしかしたらがあるかなと。ハハッ」
笑いで誤魔化した指揮官だが、その目は本気だ。「ジュウサンコイチ」で臨むAICJの初戦は、1月3日、いぶきの森球技場 Aグラウンドで13時45分キックオフ。
初めての”熱い冬”がはじまる。
取材・文●西森 彰
「13人という、大会参加チーム中一番少ない人数で初出場。そういう意味で、自分たちは最弱のチームなんじゃないかな。最弱のチームが、最強のチームに勝ったらきっと面白いし、それを目ざしてジャイアントキリングを起こせるよう、最後まで準備をしたいと思います」
中国大会では強豪・作陽に前半は最少失点で食い下がり、夏にも練習試合をした神戸弘陵とは試合内容が良化してきた。
「戦える部分は増えてきたと思いますし、もっと守備の部分を高めていければ、もしかしたらがあるかなと。ハハッ」
笑いで誤魔化した指揮官だが、その目は本気だ。「ジュウサンコイチ」で臨むAICJの初戦は、1月3日、いぶきの森球技場 Aグラウンドで13時45分キックオフ。
初めての”熱い冬”がはじまる。
取材・文●西森 彰