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高校女子サッカーに新星! 部員わずか”13名”のAICJはいかにして選手権行きの切符を掴んだのか

カテゴリ:高校・ユース・その他

西森彰

2020年01月01日

「グッドルーザーたれ」に込められた想い

かつて現役Jリーガーも指導した経験を持つ小川監督。その視線の先に見据えるのは──。写真:西森彰

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 小川監督が強調するのは「認識、分析、判断、決断を経ての実行」だ。

「高校に入ってからは、より自分たちで考えるように促しています。認識、分析、判断、決断、そして実行という形でやらせているんです」

 取材当日は、午前に神戸弘陵、午後に北海道大谷室蘭との練習試合が組まれていた。最初の神戸弘陵戦では、クロスに対して能動的に動いた選手と、そうでない選手への指示が行なわれていた。

「今日のゲームでも、状況を見ていなくて動けない。そういう部分については練習からすごく指摘をしていて、自分でしっかり見て、分析して、判断して、決断して、それがミスになるんだったらOK です。ただひとつでも欠けているんだったら、そこは指導して行かないといけない。私自身の基準にはなってしまうんですけれども、そこはこだわっていきたいなと思っています」

 インターセプトを試みて身体を入れ替えられた1点目。ビルドアップを行おうとしてGKからのボールを奪われた2点目。得点チャンスに人数をかけてカウンターで喫した3点目。あっさりと献上した3失点には、それぞれ理由がある。問題は、それが全力を出してチャレンジした結果か。それとも、彼我の実力と状況を踏まえての「認識、分析、判断、決断」のどこかに誤りがあったのか。そのふたつには大きな隔たりがあると、指揮官は言う。

「思い切って100%を出してチャレンジすることはミスではありません。本当のミスをした時には、ミスだということが分かるので、もう一度這い上がってチャレンジしろということです。ミスを恐れたらグッドルーザーにはなれない。その伝え方が大事かなと思います。わたしは『ミスをしてもいいよ』とは言わないので、そこは個人の意識を促します。伝え方が大事ですね」

 
 この日は、前半の2点目に絡んで、その後、ビルドアップがやや臆病になった疋田へアドバイスを送った。

「滅多にないことではあるんですけれども、疋田が2失点目のところでミスをした。それは日頃プレーしていない天然芝だったり、相手の寄せが早かったり、そういうこともあるんでしょう。けれども、ミスをして、その後、チャレンジしなくなった。それは良くないことで、グッドルーザーじゃなくなる行為。本当の負けになってしまう。そこを指摘しました。後半はずいぶん、変わっていましたね」

 チームが掲げる「グッドルーザーたれ」には、教条的な意味だけでなく「敗戦からなにかを学び取れるプレーヤーであれ」という意味も込められている。
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