「W杯決勝を蹴った写真家」の実像。“唯一無二”への強いこだわりとは?

カテゴリ:特集

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2019年01月23日

「リスクを背負って勝負するのが楽しい」

モスクワでのW杯決勝を蹴って行ったザグレブでの一枚。

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――なるほど(笑)。ザグレブはどうでした?
 
「さすがに日本人カメラマンは僕だけでしたね(笑)。雰囲気的には、殺伐とした感じは想像よりも少なく、よりハッピーな感じでした」
 
――クロアチアが負けた後(スコアは2-4)もですか?
 
「そうですね。絶望や涙は思ったほどではなかった。それが少し残念だったかな。とにかくこの瞬間を楽しもう、みたいな雰囲気というか。でも、それも素直で素敵だなと思いました。だって、クロアチアですよ?」
 
――たしかにロシアW杯のクロアチアは、まさに奇跡的な決勝進出でした。モドリッチ、マンジュキッチ、ラキティッチなど素晴らしい選手はたくさんいましたが、まさかファイナルまで辿り着けるという予想は皆無に近かったです。
 
「そうそう。決勝進出は完全に望外でしたよね。人口は400万人程度で、普通の人は場所すら思い浮かばないような国が、サッカーで世界一になれるかもしれない。こんなシチュエーションなかなかないですよ。だから仮にクロアチアが優勝したら、私のザグレブの写真は各所でかなり売れたはずです(笑)。リスクを背負って勝負するのが楽しいんです」
 
――惜しくも一獲千金を逃しましたね(笑)。
 
「はい(笑)。撮影している時はビールと発煙筒まみれになりましたけど(笑)、素晴らしい国でしたよ。みなさんにも是非行って欲しいですね」

――そこまで勝負をして作って写真集、売れるといいですね。
 
「写真、イラスト、詩が絶妙にミックスされた唯一無二のW杯ブックに仕上がっているので、みなさんに是非とも見てほしいです。6000円の価値あります!(笑)」
 
【プロフィール】
龍フェルケル/ドイツと日本のクォーターで、現在はベルリン在住の写真家。1976年2月23日、東京中落合生まれ。14~18歳を香港で過ごし、18~24歳までアメリカで法廷心理学を専攻。その後にロンドン、パリを渡り歩き2012年から現在までベルリン。写真は2006年にロンドンで脱サラしてはじめ、日本では『サッカーダイジェスト』や『ナンバー』など各媒体で活躍する。ロシアW杯写真集『No hands 2』は公式サイトnohands2.comにて購入可能。お問い合わせはryu@ryusha.com、インスタは@toksuede。
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