<2018ベストヒット!>「日本はW杯に出るのか?」から「日本はすごいじゃないか!」へ。ロシア現地評が激変!――ロシアW杯vol.5

カテゴリ:国際大会

白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト)

2018年12月31日

「日本には誰がいる?」と返され言葉に詰まったが……。

下馬評を覆してコロンビアを撃破した。その評価はロシアでも一変した。写真:Getty Images

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 2018年の名場面を『サッカーダイジェストWeb』のヒット記事で振り返るこの企画。今回は、ロシア・ワールドカップを取材した特派が体感した「日本評」の変化を振り返る――。
記事初掲載:2018年6月21日

「日本はワールドカップに出るのか?」

 モスクワ入りして3日目くらいだろうか。ホテルのエレベーターで一緒になった大柄なイングランド人男性にそんなことを言われた。
 
 筆者はサポーターではなく記者であり、応援するためではなく取材するためにロシアに来ている。さらに、子供の頃から日本代表よりもイタリア代表に熱を上げていたようなタイプの人間だ。それでもやっぱり、ムカッとしたものだった。
 
 「日本はグループHだよ」と言うと、ビジネスマンだという彼はなかなかのサッカー通らしく「知ってるよ、冗談さ。でも、コロンビアにはハメス、セネガルにはマネ、ポーランドにはレバンドフスキがいる。日本には誰がいる?」と返された。一瞬、言葉に詰まった。欧州でのネームバリューを考慮して「香川と本田かな」と答えると、今度は「カガワはマンチェスター・ユナイテッド、ホンダはミランにいたな。2人とも今どこにいるんだ? オカザキはレスターだな」ときた。悪気はないのだろうが、またまたイラッとした。
 
 ただ、ヨーロッパ内における日本人選手の評価や知名度、そして日本代表のイメージは、そんなものなのだと改めて痛感させられた。たしかに冷静に考えれば、タレント力でもチームの成熟度でもグループHでもっとも劣る。モスクワ市内で出会ったコロンビア人サポーターには「4年前と同じで絶対に勝つよ」、メディアセンターで会ったポーランド人記者には「悪いがウチがもらうよ」と言われた。
 
迎えた6月19日のコロンビア戦、ご存知の通り日本は2-1の金星で挙げる。開始3分でカルロス・サンチェスが退場してほとんどの時間帯を数的優位で戦えたし、故障明けで強行出場したハメス・ロドリゲスも偽物じゃないかと思うほどキレがなかったのは事実だが、とにかく下馬評を覆して勝った。
 
 すると、途端に風向きが変わってきた。まず試合後のメディアセンターでは、コロンビア人記者に「おめでとう。日本はよくやったな」と言われ、夜中の便でサランスクを出て何とか辿り着いたモスクワのホテル前ではブラジル人に「日本はすごいじゃないか」と褒められた。

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